行くべき、観るべきイベント!
読み逃しできない!秋の夜長にぴったりな本って?

いま行っておきたいアツいイベントを独断と偏見で紹介する連載(毎週金曜夜更新中♡)。

若木信吾さんの本屋が原宿に!

いやぁ〜急に寒くなってびっくりするわね。こうも寒いと出不精に拍車がかかって「家にいるのが一番だなこりゃ」ってしみじみ感じるわ。春が来るまで引きこもりたいって思っちゃったアナタ(気が合うわね)、今週末は家でゆっくり読書なんていかが?おすすめしたい本屋が原宿に期間限定でできたのよ。その名も「BOOKS AND PRINTS at UNITED ARROWS」。

字面でピーン!と来た人はなかなかの写真好きか静岡出身ね。そう、これは写真家・若木信吾さんが静岡県浜松市で営む本屋〈BOOKS AND PRINTS〉が「ユナイテッドアローズ 原宿本店〉に出張して開催してるイベントなの。しかも今回のテーマは「秋の夜長」。どう?ひきこもり族へのご褒美的な企画でしょう?家時間が充実しそうなアイテムが揃いに揃ってえらいこっちゃよ。若木さんが選んだ素敵な写真集や書籍、木工作家の高山英樹さんが手がけたブックスタンドもあるし、ぬくぬくのブランケットも。しかも、パリのフレグランスメーカー「CIRE TRVDON」のキャンドルもあって、素敵な香りの提案もしてくれちゃうわよ。購入者には、イラストレーター佐伯ゆう子さんが特別に描きおろしたイラスト入りのブックマークのプレゼントがあるんだって。きゃんわいい〜。

■『BOOKS AND PRINTS at UNITED ARROWS』ユナイテッドアローズ 原宿本店 2F。10月4日〜10月31日。

名画に隠された恐怖を知る!

|ポール・ドラローシュ 《レディ・ジェーン・グレイの処刑》 1833年 油彩・カンヴァス ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵Paul Delaroche, The Execution of Lady Jane Grey, © The National Gallery, London. Bequeathed by the Second Lord Cheylesmore, 1902 |

「家でゴロゴロしてたい…」と言いつつも、すっごく楽しみにしてた展示がやっとこさ東京で開催になったから紹介するわね。上野の森美術館でスタートした『怖い絵』展よ!!!

今展のテーマはずばり「恐怖」。見た目の怖さだけではなく、絵に隠されたストーリーを知ることで背筋がこおるほどの恐怖を体験できちゃうの。ひょえ〜!

今展は作家でドイツ文学者の中野京子さんによるベストセラー『怖い絵』の刊行10周年を記念して開催しているもので、約80点の西洋画・版画を展示。さらに中野さんによる丁寧な解説によって“この絵がなぜ怖いのか”がわかるわよ。

じゃあ、中野先生のお言葉を借りて、こちらでも出張『怖い絵』展とばかりに作品を紹介するわね。まず、上の絵は本展の目玉の一つ、ポール・ドラローシュの《レディ・ジェーン・グレイの処刑》。ヘンリー8世の姪の娘として生まれたというだけで政争に巻き込まれ、望みもしない王冠を被せられたあげく、在位9日後、敵対するメアリー派に囚われ、わずか16歳で死なねばならなかったジェーン・グレイ元王妃の最期が描かれているの。下に敷かれた藁は、処刑のあとに出る夥しい血を吸いとるためのもので、首がころがるさまを想像させる…。ううう。怖い、怖すぎる。

|ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス 《オデュッセウスに杯を差し出すキルケー》 1891年 油彩・カンヴァス オールダム美術館蔵 © Image courtesy of Gallery Oldham|

次に紹介する『オデュッセウスに杯を差し出すキルケー』は麗しい美女が描かれていて一見すると全然怖くなさそうなんだけど、いやいやこれも怖いのよ。主人公は美女・キルケー様の後ろに立つ鏡に映ったオデュッセウス。キルケー様がオデュッセウスに酒杯を差し出しているところなんだけど、これを飲むと彼女が持つ杖で、けものに変えられてしまうの。そう、足元に転がっている豚のように…。ぎょえ〜〜〜!キャバクラで美女におだてられて気分よくシャンパン入れたらすっごい金額請求されたぐらいの怖さがあるでしょう?(え?合ってる?)。男性諸君にはぜひこの『怖い絵』展を観て、現実社会の教訓として生かしてほしいわね。

■『怖い絵』展〈上野の森美術館〉東京都台東区上野公園1-2。10月7日〜12月17日。10時〜17時(土曜9時〜20時。日曜9時〜18時。入場は閉館の30分前まで)。会期中無休。一般 1,600円。