アメリカが、国際連合教育科学文化機関「ユネスコ」脱退を表明し、衝撃が広がっている。

米が2018年12月末で脱退へ

NHKやAFP通信の報道によると、アメリカは12日、ユネスコからの脱退を表明した。

「分担金滞納の増大」や根本的な「組織改革の必要性」「反イスラエル的で中立性を欠いていること」を理由に2018年12月末で脱退し、その後はオブザーバーとして同機関に使節団を派遣するという。

イスラエルは米国の同盟国で、すでにユネスコからの脱退を発表している。

2011年から分担金の支払いを停止

ユネスコは、諸国民の教育・科学・文化の協力と交流を通じて国際平和と人類の福祉促進を目的とした国際連合の専門機関で、現在195カ国が加盟している。

アメリカは1984年にも「不適切な財政管理」や「反米的な政策」を理由に同機関から脱退し、2003年に復帰。現在は最大の分担金拠出国(分担率22%)となっている。

しかし、2011年にイスラエルと対立するパレスチナ自治政府のユネスコ加盟が承認されて以降、分担拠出金の支払いを停止している。

アメリカは、パレスチナの加盟は一方的で和平交渉を阻害するものだと批判。今年7月にはユネスコがユダヤ教の聖地もあるヘブロン旧市街をパレスチナの世界遺産として登録し、イスラエル側が猛反発していた。

「日本も考え直すべき」という声も

アメリカの脱退表明を受けて、ネット上にも衝撃が広がっている。

一方で、こんな意見も。

ユネスコの中立性や政治的利用を疑問視する声が複数寄せられている。1980年代には放漫財政と政治的な偏向を理由に、アメリカだけでなくイギリス、シンガポールも一時脱退したことがある。

来年アメリカが脱退すれば、現在第2位の分担金拠出国(分担率9.679%)である日本が最大の分担金拠出国になる見通しだ。