中国河北省の太行山脈の標高1180メートル地点に設置されたガラスの足場で、転倒する男性ツアーガイド(加工画像)

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 悪い冗談だ。中国河北省太行山脈の標高1180メートル地点に設置された、ガラス製の登山道の足場を歩いていたツアーガイドとみられる男性が、滑って転んだ。ガラスにバリバリと亀裂が走り、周囲から「アイヤー!」と悲鳴が聞こえる。ガイドは転落の恐怖におののき、腰が砕けたように座り込む。中国国内で何十万回と再生されている動画は、心臓に悪い光景が映っていた。

太行山脈に備えられたガラス製の足場(東太行/微博)

 しかし、ガイドの動作は観光当局の集客パフォーマンスの可能性が高いとネットユーザは指摘する。このガラスの足場は、登山者が歩けば「ヒビが走る」ように、あらかじめ数枚のガラス板には特殊効果が施されているのだ。

 太行山脈の観光当局はミニブログ微博公式アカウントで、「多くの皆さんを怖がらせてしまって申し訳ない」とコメントを発表した。説明によると、ガラス製の足場の終点付近の一部は数層構造で、内部は細粉のガラス層となっており、登山者があるくたびに「バリバリ」という亀裂音とともに、白い筋が走る。表層は「壊れていない」のだという。

 安全上に問題はないため、幅2メートル、230メートルの長さのガラスの足場を「交換することはない」と表明している。

 中国では、ガラス製の橋、足場、空中回廊などの設置が流行しており、各地の名所名跡で確認できる。同時に、安全性を懸念する声もあがっている。

 河南省の雲台山国立公園には2015年、地上1080メートルのガラス製つり橋が設置されたが、2週間足らずで亀裂が入り、一時閉鎖した。 公園管理側は「安全に問題はない」としている。湖南省張家界大峡谷のガラスも、開業から13日で「システム改善と更新が必要」として一時閉鎖した。毎日8000人が橋を渡っていたという。

 湖南省の観光地で、世界遺産に指定されている武陵源にも、2016年に谷底から300メートルの高さにガラス製の橋が架けられた。安全性をアピールするイベントが開かれ、主催者側はハンマ―で叩いたり、重さ2トンの乗用車で橋を渡ったりした。技術者は、ガラスには亀裂が入ったものの、没落しないので「橋の安全性がいかに信頼できるものかが証明された」と自慢げに話したという。

 

(翻訳編集・佐渡道世)