創業時から使用するおかもちなど、年季の入った道具が点在

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東海エリアには、“ラーメン”という言葉が浸透するずっと前から、変わらない味で支持され続けている老舗が多数存在する。どこか懐かしいノスタルジーな雰囲気が漂い、味のある店主が店を切り盛り…通称“ノス系”と呼ばれる店だ。そんなノス系の店のなかから、創業40年超のレジェンド店を紹介する。

かつ丼(780円)やきしめん(450円)も人気メニュー

■ 今年で創業100周年のキング・オブ・ノス系!

東京・浅草のラーメン店で修業を積んだ初代店主が、1917年に創業。現在は3代目と4代目が店を切り盛りする。その当時からメニューを変えず、今も「中華そば」と「わんたん」(共に400円)の2種類のみで勝負している。たまり醤油で作るスープは、ほんのり甘め。自家製麺は天候に合わせて水分量などを調整するこだわりようだ。休日は行列覚悟で訪れよう。

「丸デブ 総本店」■住所:岐阜県岐阜市日ノ出町3-1 ■電話:058-262-9573 ■時間:11:00〜18:00※売切れ次第終了 ■休み:毎月6の付く日 ■席数:33席(テーブル25、座敷8)※禁煙 ■駐車場:なし ■交通アクセス:各線岐阜駅より徒歩15分

■ うどんダシスープを自家製中華麺で味わう

創業1930年の「山田屋」(名古屋市東区)。ラーメンだけでなく、うどんやそば、かつ丼、かつ重など、麺と丼のメニューが豊富な人気定食店だ。「中華そば」(480円)は、ソウダ節のうどんダシで鶏の脂を炊いた中華スープを使う。キリッと澄んだ味わいで、自家製中華麺との相性も抜群だ。壁や天井の木目など、情緒を感じさせる店内にも注目。

「山田屋」■住所:名古屋市東区東外堀町10 ■電話:052-951-7789 ■時間:11:00〜15:00、17:00〜19:00※麺がなくなり次第終了 ■休み:日曜、祝日 ■席数:30席(テーブル20、座敷10※座敷は昼のみ)※禁煙 ■駐車場:なし ■交通アクセス:地下鉄名城線市役所駅2番出口より徒歩8分

■ 巨大なカツがドンとのる名物中華そば

1977年創業で、今年創業40周年を迎える「河正」(名古屋市中区)は、中華そばが名物のうどん店。透き通った鶏ガラスープにたまり醤油のタレを合わせて、まろやかな味わいなのが特徴だ。なかでもオススメは「カツのせ中華」(650円)。表面にのるトンカツは、老舗の食肉専門店「スギモト」から仕入れる豚肉を使用。このボリュームで650円というコスパの良さにも驚きだ。

「河正」■住所:名古屋市中区大須4-1-76 ■電話:052-243-2002 ■時間:11:30〜19:30 ■休み:日曜、祝日 ■席数:22席(テーブルのみ)※喫煙可 ■駐車場:なし ■交通アクセス:地下鉄名城線矢場町4番出口より徒歩4分

■ ドラマの撮影にも使われたレトロ空間

1933年創業の「三勝屋」。80年以上変わらぬたたずまいの店内は、ドラマ撮影に使われたことがあるほど雰囲気たっぷり。名物料理の「パーコー」(630円)はじめ、60種類以上ものメニューが味わえる。人気の「中華そば」(480円)は、優しく上品なスープが美味。豚バラ肉、ネギ、花麸、カマボコといった、シンプルなトッピングとのバランスもいい。

「大衆食堂 三勝屋」■住所:岐阜県加茂郡八百津町八百津4118-1 ■電話:0574-43-0165 ■時間:11:00〜14:00、17:00〜20:00 ■休み:月曜、日曜夜 ■席数:25席(テーブルのみ)※喫煙可 ■駐車場:12台(共同、無料) ■交通アクセス:東海環状自動車道・可児御嵩ICより車で10分

■ 50年以上変わらぬダブルスープ

1928年に創業したが店が戦火に焼かれ、1955年に現在の店舗を開店。以来変わらぬ製法、レシピ、道具で中華そばを提供する名店だ。「中華そば」(550円)は、熱源に練炭を使い、時間をかけスープを炊く。創業当時はまだ珍しかった動物系と魚介系のダブルスープは、味のバランスが秀逸。長テーブルが多いため相席になることも多いが、それもまた楽しく、この店の雰囲気作りに一役買っている。

「大森屋 本店」■住所:三重県津市大門23-4 ■電話:0574-43-0165 ■時間:11:00〜14:00(LO13:40)、17:00〜24:00(LO23:40)※夜はラーメン類のみ、日曜は11:00〜14:00、16:00〜18:00ごろ ■休み:水曜、第3木曜 ■席数:44席(テーブルのみ) ■駐車場:なし ■交通アクセス:近鉄名古屋線津新町駅より車で5分【東海ウォーカー】