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●気圧や気温の急激な変化が頭痛を誘発

雨の日は頭痛が起こりやすいと感じている人はいないだろうか。頭痛がすると何もする気にならないし、ひどい場合は仕事や家事を中断して床に伏せてしまうという人もいるだろう。また、原因のわからない頭痛が続くと、「何かの病気では? 」と不安な気持ちにもなる。

ただでさえ憂うつな雨の日に頭痛まで起きるのは避けたいもの。頭痛は日常生活に支障をもたらすこともあるし、頻発すれば精神的にも肉体的にもストレスになる。そこで今回は、雨の日に発生しやすい頭痛のメカニズムや対策について、医療法人社団ウェルエイジング ウィメンズヘルスクリニック東京の知久正明医師に話をうかがった。

○雨の日に発生する頭痛とは

「雨が降ると頭が痛くなる方が多いと思いますが、それは気圧や気温の急激な変化が自律神経系に影響することで頭痛が誘発されるからです。特に雨の日は気圧だけでなく、湿度も高くなって不快感も増すため、体調不良になりやすいと考えられます」と知久医師は話す。

天候が原因で起きる体調不良は「気象病」と称されるが、頭痛もその一種。特に注意したいのは梅雨や台風が多い時期で、最近ではゲリラ豪雨時に起きるケースもあるという。また、春や秋など季節の変わり目にも起きやすい。

「慢性的に発生する頭痛には片頭痛、緊張性頭痛、群発性頭痛の3種類が存在します。そのうち、天候に影響を受ける可能性が高い頭痛は片頭痛と緊張性頭痛の2種類です」

○気圧の変化が頭痛の原因となる仕組み

雨の日の気圧の変化は頭痛の発生に影響を与えるが、片頭痛と緊張性頭痛とではそのメカニズムが異なる。

緊張性頭痛の場合

急激な気温や気圧の変化によって、体内で「セロトニン」という物質が生成される。セロトニンは交感神経を刺激して血管を収縮させる役割があり、この血管収縮によって緊張性頭痛が起こる。頭痛による痛みがさらに血管を収縮させ、緊張性頭痛を悪化させるという悪循環が発生する場合も。

片頭痛の場合

成人の約10%が「ズキンズキン」と響くような痛みが頭の片側に生じる片頭痛を罹患しているといわれている。

片頭痛の原因としてはさまざまな説があるが、一般的には血管拡張説がその一つとして考えられている。低気圧になると血管が開き、開いた血管が神経を刺激することで片頭痛が誘発されるからだ。これは高所などの気圧が低い場所ではペットボトルが膨らむのと同様の原理である。

「気圧の変化による頭痛が発生しやすい時間帯は、自律神経のバランスが変化する早朝と夕方でしょう」

●「雨の日頭痛」を防ぐためのコツ

続いて、「雨の日頭痛」への対策を知久医師にうかがった。

■温度・湿度をきちんと管理

雨の日にはできるだけ気圧や気温、そして湿度の変化に影響を受けないよう、冷暖房や除湿器によって室温や湿度をコントロールするとよい。雨の日の頭痛は気圧の変化が大きな要因となるため、室内の気圧を一定に保ったり、外出を控えめにしたりすることも有効だ。

■雨の日に頭痛が起きたときの基本的な対処法

それでも頭痛が起こってしまった場合は、無理をせずに安静にするよう心がけよう。片頭痛が起こってしまった場合は、患部をタオルで冷やしたり、暗所で休んだりするとよいだろう。逆に緊張性頭痛の場合は温めるとよくなる。

■「雨の日頭痛」による肩こり・めまいの対処法

雨の日に頭痛が起こると、その痛みによるストレスで肩こりを感じることがある。肩こりによって血流が悪くなると頭痛が発生する場合もあるため、頭痛と肩こりには相関関係があるといえる。頭痛を悪化させないため、ストレッチやマッサージで肩こりを日ごろから予防するようにしよう。

また、肩こりと同様に、頭痛によるストレスでめまいが生じるケースもあるとのこと。めまいが起こったら安静にして、症状が改善されるまで休憩をとるように。めまいが治らない場合には内科か耳鼻科を受診するとよい。

○慢性頭痛には薬を用いた対処法も

雨の日に頭痛が起きると、薬を飲んで治そうと考える人もいることだろう。薬は薬局で購入できるものもあるし、クリニックの頭痛外来などで処方してもらえるものもある。

頭痛の発作時に用いる薬剤としては、発痛物質を抑える「アセトアミノフェン」や「非ステロイド抗炎症薬」などがある。非ステロイド抗炎症薬は胃に負担がかかるため、服用の際には注意しよう。また、拡張した血管を収縮させる「トリプタン系」「エルゴタミン」などを用いることもあるが、最近はトリプタン系を処方する場合が多いという。

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