パリSG会長、スイス検察から刑事訴訟…W杯放映権を見返りに賄賂の疑い

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 パリ・サンジェルマンのナセル・アル・ケライフィ会長に対し、スイスの検察当局が刑事訴訟手続きを始めていたことを12日に発表した。イギリスメディア『BBC』が同日に報じた。

 同当局は今年3月20日に贈収賄、詐欺、文書の偽造などの容疑で、ヴァルケ氏やアル・ケライフィ会長らの訴訟手続きを開始していたという。同会長は大手メディア『beIN Sports』のCEO(最高経営責任者)を務めており、2026年と2030年のワールドカップの放映権を見返りに、元FIFA事務局長のジェローム・ヴァルケ氏に賄賂を渡したことを疑われている。

 ヴァルケ氏はワールドカップのチケット不正販売やワールドカップ誘致における賄賂の授受などを告発され、2016年1月にFIFA事務局長を解任、同2月には12年間の活動停止処分を言い渡されていた。スイスの検察当局は、同年3月にヴァルケ氏に対する刑事訴訟を起こし、現在も調査が行われている。また、その調査の中でアル・ケライフィ会長が関わる不正が発覚したようだ。

 同当局は発表を行った12日に、容疑者としてヴァルケ氏の取り調べを行い、今後はフランス、ギリシャ、イタリア、スペインの当局と協力して調査を行うという。