トイレを我慢するのは体に悪いと思っていませんか? 我慢するのはもちろん、頻繁に行き過ぎるのも問題です。おしっこにまつわる病気などをまとめました。

おしっこを我慢しすぎると膀胱炎に

小さい頃、トイレを失敗しないように「おしっこを我慢してはいけないよ」と言われた経験がありませんか? 漠然とその記憶が残り、今でもそれが習慣になっている人も多くいるはず。でも、おしっこを我慢し続ける実際どうなるのでしょうか?

まず、思い当たるのが膀胱炎。膀胱粘膜に炎症を起こし、おしっこをしても残尿感があったり、血尿が出たり、排尿時に痛みを感じます。大腸菌などの細菌が膀胱に蔓延して起こる病気で、男性に比べ尿道が短い女性がかかりやすいと言われています。ほとんどの場合が、3〜5日ほど薬を服用すれば治りますが、再発しやすいのも特徴です。

さらに、膀胱炎を完治させず、重症化させてしまうと、腎盂腎炎に(じんうじんえん)になることも。腎臓は尿を作り尿管まで尿を届ける役割をしています。この腎臓のなかにある「腎盂(じんう)」という部分に細菌が侵入し炎症を起こすのが腎盂腎炎です。たまたま、ストレスや風邪などで、尿道に細菌が侵入すると、その細菌の増殖を自己免疫機能で抑えきれず、腎盂腎炎を発症してしまいます。症状は、悪寒や高熱、背中の痛みのほか、膀胱炎の症状を訴える場合も。抗生物質を投与すれば1〜2週間で治まりますが、入院が必要な場合もあります。

トイレに頻繁に行くと頻尿になってしまう

おしっこは我慢せず、トイレにはこまめに行く方がよいと思いがちですが、逆にトイレを心配して頻繁に行き過ぎるのも問題。トイレに行く回数は、1日5回前後が平均的。膀胱は300〜500mlの尿を溜めることができ、だいたい8割くらいたまると、尿意をもよおすようにできています。それが、少ししか溜まっていないのにトイレに行く習慣がついてしまうと、尿を溜める力がなくなり、頻尿になってしまうのだそう。「私はトイレが近いから」と、頻繁にトイレに行く習慣が頻尿を招いていたのです。

「これから長距離の運転だから」「長い会議が始まるから」と、尿がたまる前にトイレに行く習慣がある人も注意が必要です。本来、尿意を感じても、あと2割程度は溜めることができるので、焦ってトイレに行く必要はありません。頻尿の自覚症状がある人は、尿意を感じたら少しトイレを我慢してみましょう。少しずつその時間を延ばすことで、膀胱内に溜まる尿を増やすことができます。日常生活に支障をきたすほどの頻尿や排尿時に痛みを感じたり、尿に血が混じるといった症状がある場合は、泌尿器科を受診しましょう。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと