世話を焼くのは逆効果! 友達がゴミ屋敷の主に……サポート方法は?

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日常生活を送るのに最低限必要な身の回りのことすらできず、ゴミ屋敷に住んでいるような若者たちが増えているという。彼らの中には「自分自身を粗末に扱っている」という自覚のないまま、“緩やかな自殺”と呼ばれるセルフネグレクトの状態に陥っている現状を先日リリースした「“緩やかな自殺”セルフネグレクトが若年層にも増えてきた理由とは」で伝えた。今回は周囲ができるサポートについて、ゆうメンタルクリニックの森しほ先生に聞いてみた。

■完璧主義者が危ないかも

まず、セルフネグレクトに陥りやすいタイプというのはあるのかが気になる。

森先生は「目標ややりたいことがない、他人と深く関わることに抵抗がある、家族や仲のいい相手であっても相談ができない、自分の欠点を他人に見せたくない……こういった人は傷つくことや面倒事を避けるあまり孤独感を抱きやすく、自尊感情が上手く育っていない可能性も高くなります」と指摘する。

自分自身で「このままではいけない」と感じていたとしても、相談できる相手がいないために状態が悪化しやすいそうだ。また、仮に注意をしてくれる人がいても、素直にアドバイスを聞き入れないので、やはり悪化してしまうとのことだ。

さらに「完璧主義の傾向があり、失敗を極端に恐れる人、失敗を引きずりやすい人も要注意です」と森先生は語る。「オール・オア・ナッシングの思考であるため、一度生活が崩れると立て直しが利かなくなってしまうのです」とも。順風満帆の人生を送っているように見える人でも、セルフネグレクトに陥る可能性はあるわけだ。

ある日突然、ゴミ屋敷が出現するわけではない。毎日の蓄積で徐々に埋もれていくのだが、せめてゴミ捨てくらいできないものなのか。誰もが抱く疑問だが、「完璧に綺麗な部屋にするのは大変そうだから掃除はまた今度にしよう、と考えてしまう」(森先生)そうだ。

■距離を置きつつ自立を促す

どのような人がセルフネグレクトになりやすいのか分かったところで、周囲ができる予防的なサポートの仕方を教えてもらおう。

「まずは相手を大切に思っていることを伝えること」と森先生。「そのために普段から相手の話に耳を傾け、相手の意見を頭ごなしに否定するのではなく、対等に意見を交わすなど信頼関係をきちんと作っておきましょう」と続ける。

しかし、「見ていられないからといって、ご飯を作ってあげて掃除をしてあげて……と何もかも世話を焼くのは逆効果です」と強調。「一人になったらますます生活ができなくなってしまうでしょう」と危惧する。では、どういった形で寄り添えばよいのだろうか。

森先生は「『まずはゴミを一緒に捨てよう』『簡単にできるレシピを一緒に作って食べよう』と、健全な習慣を持てるように手助けをしてあげるとよいでしょう」と提案する。

やさしくするだけが本当のやさしさではない。あくまで自分の力で前進できるよう、距離を置きつつ自立を促すのがよいようだ。

●専門家プロフィール:森しほ
ゆうメンタルクリニック産業医、皮膚科医。同クリニックグループ(上野院、池袋東口院、新宿、渋谷院、秋葉原院、池袋西口院、ゆうスキンクリニック池袋西口院)は、心安らげるクリニックとして評判が高い。

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