ピザ店でご馳走にありつくクマの母子(画像は『Inside Edition 2017年10月10日付「Hungry Bears Break Into Pizzeria, Feast on Salami and Dough」』のスクリーンショット)

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空腹のクマ3頭が食べ物を探し求めてやって来たのは、山の麓にあるピザレストランだった。防犯カメラがその様子を捉えており、店主がFacebookに公開している。『Inside Edition』『FOX8 WGHP』『ABC 13』などのメディアも伝えている。

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米コロラド州エステスパークで、10月8日になったばかりの深夜にこっそりとやって来たのはお腹を空かせた母クマと2頭の子グマだった。3頭はピザレストラン「Antonio’s Real New York Pizza」のドライブスルーの窓を割って店内へ侵入、鼻を利かせて冷蔵庫や戸棚の食料を盗み食いした。

防犯カメラの映像には、母グマが引き出しに入っていたピザ生地を引っ張り出している姿が鮮明に捉えられている。店主のアントニオ・デソーサさんによると「クマ親子は戸棚の下にも鼻を突っ込み、大量のサラミを見つけてむさぼり食っていました。店を荒らすために侵入したのではなく、明らかに空腹だったのがわかります。親子は床に座って生地やサラミ、ニンニクやオリーブオイルなどを食べていました」と話している。

8日に出勤した従業員が、荒らされた店内を見てアントニオさんに「強盗に入られたようだ」と電話をかけてきたそうだ。しかし数分後、人間ではなくクマの仕業ということが分かった。母子3頭で18kgほどのピザ生地を平らげたようで被害額はおよそ1,000ドル(約112,000円)というが、「もし、これが人間だったらもっと店を破壊してあらゆるものを盗んでいくでしょう。そう思うと被害は大したことはありません。クマは思わぬご馳走にありつけたようです」とアントニオさんは言う。

店のある市内は、クマが荒らさないようにとクマ対策用の特別なゴミ箱を設置している。そのためお腹を空かせたクマが食べ物を探して店内に侵入したのだが、従業員らはなんとか店を綺麗に片付け、この日の午後にはオープンしたようだ。

アントニオさんは『Inside Edition』のインタビューやFacebookアカウントでも「私は動物が大好きなんです。クマには助けが必要で、私たちがどんなふうにクマを救えるかということを考えなければならないと思います。クマの領域に入り込んで暮らしているのは人間ですから、クマが空腹で店に侵入したから射殺するというのは間違った考え方ですよ。どうかクマを射殺しないでほしい」と警察や野生動物担当の職員らに訴えている。

画像は『Inside Edition 2017年10月10日付「Hungry Bears Break Into Pizzeria, Feast on Salami and Dough」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)