ドジャースのダルビッシュ有【写真:Getty Images】

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地区シリーズ第3戦、“137キロスライダー”で主砲斬り…驚異の軌道が話題に

 米大リーグのプレーオフ地区シリーズで、ドジャースは3勝0敗でダイヤモンドバックスを下し、優勝決定シリーズ進出を決めた。破竹の3連勝で世界一へ一歩前進したが、突破を決めた第3戦で登板したダルビッシュ有投手が投じたスライダーが反響。MLBの動画紹介サイト「Cut4」が「ピッチ・オブ・ザ・ナイト」に選出し、公式ツイッターで紹介するなど、称賛が沸き起こっている。

 これぞ、ダルビッシュの真骨頂だ。2連勝で迎えた9日(日本時間10日)の第3戦。全米の目をクギ付けにしたのが、4回1死だった。今季、35本塁打、120打点をマークしている右の主砲、ゴールドシュミットを対峙。150キロ超の速球で追い込み、迎えた4球目、思い切って腕を投げて投じたのは、スライダーだった。

 ストライクゾーンをめがけるような軌道を描いた白球は、打者が手を出しにいった瞬間、ベース手前で急激に“スライド”。外角低めのボールになる絵に描いたようなコースへ逃げた。球速は85マイル(約137キロ)。あまりに急激な変化にゴールドシュミットは腰砕けになったかのように強振できず、バットは力なく空を切った。

どの球種も「決め球」になるダルビッシュの強さ…世界一の大きな原動力に

 ダルビッシュといえば、速球は150キロを超えるが、多彩な変化球を操り、どの球種も「決め球」というべき一級品のクオリティーを誇っている。だからこそ、メジャーの第一線で勝ち続けることができる。

 この1球は「Cut4」が「ピッチ・オブ・ザ・ナイト(今夜の1球)」に選出するなど称賛を呼び、MLB公式ツイッターも動画付きで紹介。センター側から捉えた映像では、ストライクからボールに逃げていく“鋭利すぎる”軌道がはっきりと映し出しており、ファンに話題を呼んでいた。

 ダルビッシュはプレーオフの大一番で5回0/3を2安打1失点の力投で、チームの勝利に貢献。優勝決定シリーズ進出に大きく貢献してみせた。真価を発揮した背番号21は、今後も大きな力になってくれるだろう。