契約更新に至らずU17W杯へ…バルサ、下部組織の有望株がまたも流出か

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 アルゼンチン代表FWリオネル・メッシやスペイン代表MFアンドレス・イニエスタといった、才能の突出した選手を育て上げてきたバルセロナ。しかし現在、将来性を嘱望される下部組織所属選手が他クラブへ流出する危機を迎えているようだ。11日付のスペイン紙『アス』が伝えている。

 バルセロナは以前、10歳から下部組織で育ったスペイン代表MFセスク・ファブレガス(当時16歳)が、2003年のU−17世界選手権で得点王とMVPを獲得した直後にアーセナルへ流出。そして今夏には、有望株として期待されていたU−19スペイン代表FWジョルディ・ヌブラ(現在18歳)がモナコに移籍するなど、才能を見出して育成していた若手選手の流出がたびたび発生している。

 さらに今回、移籍の可能性を取り沙汰されているのが、U−17スペイン代表FWアベル・ルイスだ。バルセロナのBチームに所属している同選手は、現在開催されているFIFA U−17ワールドカップ インド 2017に参加。10日に行われたニジェール戦では2ゴールを記録し、4−0での大勝に貢献している。

 スペイン紙『アス』によると、アベル・ルイスへの移籍オファーは今大会の前から届いていたものの、今大会開幕後に数が倍増したという。バルセロナ側は以前から、現行契約を更新する重要性を選手側に訴えていたものの、サインに至らずに大会開幕を迎えてしまった。現行契約は2019年までで、契約解除における違約金は300万ユーロ(約4億円)に設定されているが、アベル・ルイスの去就は不透明な状況となっているようだ。

“U‐17の宝石”と評されている同選手は、今後どのような選択をすることになるのだろうか。『アス』は「彼の帰還後、バルサは新たな問題にぶつかることになるだろう」という文章で記事を締めくくっている。

(記事/Footmedia)