「来季のコーチ陣を見て驚きました。今季は高橋由伸監督が就任以来2年連続でV逸しただけではない。球団ワーストの13連敗を喫してBクラスに落ちた。由伸監督が続投するなら、4位に沈んだ現場責任は、村田ヘッドコーチが取るものだと思っていましたから」

 巨人OBで評論家の高橋善正氏がこう首をひねる。

 巨人が10日、来季の一軍コーチングスタッフを発表。11年ぶりのBクラスとなる4位に沈んだ今季、早々と高橋由伸監督(42)の続投を決めた球団は、その代わりにコーチ陣の大幅なテコ入れに乗り出すとみられていた。

 中でも経験の浅い指揮官を今年もサポートし切れず、ファンの間では「最大の戦犯」とも言われた村田真一ヘッドコーチ(53)の“解任”を望む声が噴出していたが、フタを開けてみれば日刊ゲンダイの既報通り、こちらも「おとがめなし」の続投。それどころか、ヘッド兼任バッテリーコーチと肩書が増えたものだから、ネット上の反応も「勝つ気があるのか」「来季は最下位」と散々である。

 前出の高橋善正氏が続ける。

「こんな惨敗を喫しても、首脳陣がほぼ留任しているのが不思議でなりません。そういう組織は緊張感がなくなります。一番の問題点である貧打の打撃部門にOBの吉村が復帰したが、監督とヘッドコーチのトップ2が代わらなければ、大きくやり方は変わらない。ここにテコを入れずして一体何を変えるのか。例えば(阿部)慎之助頼みのメンバー構成から脱却はできるのか。若手を育成すると言うなら、しばらく結果が出なくても『我慢しましょう』と由伸監督にアドバイスできる人物がヘッドコーチに求められているのではないか。巨人OBじゃなくてもいい。それくらい大胆なコーチ陣の刷新が必要だったのに、甘いと言わざるを得ませんね」

■側近として原前監督を支えたメンバー

 吉村禎章氏(54)は打撃総合コーチに就任。二岡打撃コーチ、二軍から配置転換の小関打撃コーチの3人体制で打撃強化を図る狙いだというが、村田ヘッド兼バッテリー、吉村打撃総合、斎藤投手総合コーチは、側近として原前監督を支えたメンバーだ。

「まさに原派のコーチ揃い踏みです。チーム内では、まさか来オフにも原さんが監督として復帰する第3次政権があるんじゃないか、なんて悪い冗談も出ています」(チーム関係者)

 鹿取GMはこの日、「13連敗以降はこの体制で盛り上げて一応、3位争いまできた。その辺の評価。新しいコーチが3人(吉村、二軍から豊田投手コーチ、小関打撃コーチ)入る。(村田ヘッドは)そのまとめ役をやってもらいたい。今年の反省も踏まえてやって欲しい」と理由を説明したが、そもそもチームの凋落は、原監督時代に育成を怠ったためでもある。

 そんな時代のコーチで由伸監督の脇を固めたところで何になるのか。こんな生ぬるいことでは、巨人は来季もまた同じことを繰り返しそうである。