ここ数年は、かつての栄光を思い返すための、1つの記念碑にしかすぎなかった。それと同時に、鬼軍曹フェリックス・マガト氏の訓練に耐えた選手たちにとっては、辛い記憶を呼び起こすものでもあった『苦しみの丘』。

だがそれが2017年の秋、先日就任したマルティン・シュミット監督の下でついに復活を果たした。水曜日からタフな階段を利用したトレーニングが行われており、指揮官はスピードと爆発力の強化につながると期待感を示している。「マインツにはこういうものがなかったんだよ。」

力強く階段を駆け上がっていく選手たち…。指揮官としてはまさにこの姿を、チームとしてもブンデスリーガの順位表で示していきたいところだろう。ただ週末の相手は強豪レヴァークーゼンということもあり「相手が上手だ」と指揮官。「ただそれはうち向きだけどね」と言葉を続けており、「今は勝ち点3より成長が重要な時期だ。成長があれば成功もついてくる」と持論を展開。

ただしそれと同時に「成功を収められれば、成長は促進されることにはなるけれどもね」とも語った。なおこの試合では、足首の負傷のためにドイツ代表参加を辞退したマリオ・ゴメスの復帰にも注目があつまるが、シュミット監督は「完全に可能性がないわけではないが、ブンデスでやれるところまで来るよう時間をあたえなくては」と慎重な姿勢を強調。もしかすると復活した「苦しみの丘」がそれを後押ししてくれるかもしれない。