朝、起きられない人のための「起きやすくなる方法」がSNS上で話題になっています。それは「ガバッと起きずに、布団の上でゴロゴロと転がって体を動かしてから起きる」というもの。これに対し「わかる」「私もよくやってる」といった共感の声や、「起きられないっていう思い込みのせいでは」などの意見が寄せられました。

関節や骨格筋が動くと熱が生まれる

 近著に「美人をつくる熟睡スイッチ」(ジービー)があるナイトケアアドバイザーの小林麻利子さんによると、この方法は実際に「有効」。その理由は、体を動かすことで体温が上昇し、覚醒しやすくなるからです。

「体温が最も低い時刻は朝の4時ごろ。この時刻から体温がどんどん上がっていき、本来であれば、寝起きの際には体温や血圧が上がっているので、起床時は『さあ朝だ』と覚醒できるはずですが、日頃の睡眠不足や、深い眠りの時に無理やり起こされることで寝起きの悪さにつながります」(小林さん)

 しかし、布団でゴロゴロとしていると、関節や骨格筋が動いて熱が生まれることで徐々に覚醒できるとのこと。血流が良くなることも、さらなる覚醒につながります。寝起き→ストレッチ→朝が来た、という感覚が習慣になれば、少し寝起きが悪い朝でも、一日の始まりのスイッチがオンになり、スッと起きられるようになるそうです。

 それでは、正しい体の動かし方とはどのようなものでしょうか。

「簡単で小さな動きから、少しずつ大きくねじるような動きにシフトさせます。はじめは、手は上、足は下の方向へ真っすぐ垂直に伸ばす、いわゆる伸びの状態。その後、手や足の指先をグーパーしたり、手首や足首を回したり。次に、右膝を左側に倒してウエストを大きくひねったり、ひっくり返ったカメのように、仰向けから手足を上に持ち上げ、手や足先の血流を体の中心方向に下ろすようなイメージで前後左右に揺らします」

朝起きやすくなる、その他の方法

 小林さんによると、「ゴロゴロ」以外にも、朝起きやすくなるためのさまざまな方法・工夫があります。

【夕食の時刻】

 夕食の時刻が午後9時以降になると、寝起きが悪くなったり、中途覚醒したりしてしまいます。睡眠の質が悪くなると、朝から頭が働かずに仕事のパフォーマンスなども低下し、エンジンがかかるのは夕方以降に。それが毎日繰り返されると、健康や美容、記憶力、仕事のパフォーマンスなどに悪影響が出てしまいます。

「就寝時刻から3時間前までに食べる習慣にし、それで朝の食欲がなければ、食事の量を減らすか4時間前までに食べるようにしましょう。仕事が終わってから食べるのではなく、残業をする前提で先に食べるのです。2回に分ける分食も有効。午後6時ごろにコンビニのおにぎりを食べて、午後9時ごろに野菜スープなど消化に良いものをよくかんで食べる、といった具合です」

 朝に自然と食欲が湧き、朝食をたくさん食べられると、正午までにかなり体温が上がるため、午前中に大きな仕事をしたくなかった人でも、知的能力がピークになる午前10〜11時に“最高の自分”を持っていくことができます。

【朝の光時計】

 最近は、音ではなく「光」による目覚めが注目されています。人間にとって、太陽の光で起きるのがベストであり、決まった時刻にカーテンが自動的に開く装置や、枕元で光るアラーム時計を活用するとよいそう。ちなみに、「カーテンを10センチほど開けて寝る」方法がありますが、寝室が西や北向きだったり、天気が悪かったりした場合は、光を得ることができません。光で起きるアラーム時計を用意しましょう。

【そもそも自然に起きるもの】

 そもそも論ですが、良質な睡眠をたっぷり取っていれば、自然に気持ち良く起きるもの。休日を利用して、同じ就寝時刻にアラーム時計なしで何度か眠ってみて、自然にスッと起きられる時刻を探りましょう。その時刻がわかったら、念のためアラーム時計(光ではなく音でも可)をその時刻〜10分後にセットして就寝。これを何度か繰り返すと、光も音もない状態でスッと起きられるようになります。

【その他】

「香り」を利用する場合、体温や血圧が上がる「グレープフルーツ精油」を枕にたらしてもオーケー。これからの寒い季節は、暖房のタイマー機能を使って部屋を温め、物理的に体温を上げる方法もあります。

(オトナンサー編集部)