【ハイチ戦|戦評】ハリルに失望。2−0から追いつかれた時点でアウトだ
ハイチが教えてくれたのは、世界にはもっとフィジカルが強くて、組織的でなくても勝点を奪うチームがいるということだ。負けに等しいハイチとのドローを経て、そうした現実に気付けるか、そして、チームとしてひとつにまとまれるかは重要だ。香川もハイチ戦後にこう言っていた。
「チーム、監督と話して、よりよいものにするために徹底的に話していかないといけない。そこを曖昧にしてしまうと、本当に痛い目に遭う。今回も監督とは話をしました。選手同士もそうですけど、監督ともっと分かり合わないと。そのあたりの温度差というか、(いろんなものを)突き詰めていかないといけない」
その意味で小林祐希の存在はひとつの鍵になるかもしれない。自我を押し通すのではなく、あくまで監督、チームを意識してのコメントが見逃せなかった。
「俺としては、それ(タメを作れること)が特長。そこを見てくれるのは嬉しいんですけど、そのせいでプレーが遅いとか言われるかもしれない。俺は意識的に遅らせたのに、監督がそれを1個遅れてると思っていたら、それは“ズレ”。ただ評価するのは監督なので、なんとも言えないですね」
だからこそ、ハリルホジッチ監督の采配には疑問が残る。なぜ56分という比較的早いタイミングで小林を代えてしまったのか。失点に絡んだのは確かだが、2-0となるまで日本にリズムをもたらしていたのも彼だった。この日の采配に関しては、やはり失望しかない。
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
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