旭山動物園「北海道産動物舎」/キタキツネやエゾタヌキなど北海道に生息する動物たちが暮らしている/(C)旭川市旭山動物園

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日本国内のみならず、海外からの観光客も多く訪れる旭山動物園。特に、台湾、中国、タイといったアジア圏からの来園客が多いそう。

旭山動物園「北海道産動物舎」/道民には親しみあるキタキツネ/(C)旭川市旭山動物園

でも同じアジアとはいえ、旭山動物園のある北海道・旭川市はかなり北。住んでいる生き物も違うだろうし、そういった外国人観光客の皆さんが足を止めて写真を撮る動物って違うのかなぁと、ちらちらと見てみると……。

なるほど。北海道産動物舎で足を止めて写真を撮っている方が結構いますねぇ。ここは、名前の通り北海道に生息する動物たちを集めた施設。私含め道産子には見慣れた動物ですが、そりゃあ北海道以外の人には物珍しいですよね。なので、海外というか、道外からやってくる方たちにも新鮮に映るはず。

個人的にですけど、やっぱり北海道というとキタキツネ、じゃないですか? 富良野発の有名ドラマにも「るーるるるる」なんて合図? でひょっこり出てきますし。

私は生まれも育ちも北海道なので「キツネ=キタキツネ」と思い込んでいて、大人になるまで本州や九州に「ホンドギツネ」なるキツネがいることを知りませんでした。キタキツネ以外のキツネがいるとは!

ちなみに、ホンドギツネと違って、キタキツネの足先は黒くなってます。また、春から夏はほっそり見えるんですが、冬になると耐寒のため毛がふかふかに生え替わります。どっちかというと、夏場のスリムなキタキツネより、丸っこい冬のほうが好みですねぇ。

この舎には、エゾリスやエゾユキウサギ、エゾタヌキ、エゾクロテンといった「エゾ」と名前に付く動物たちがぎゅっと集められていますが、エゾフクロウなどのフクロウ類も人気があるようです。足を止めて写真を撮っている風景をちょくちょく見ますが、ワシミミズクは夜行性で昼間はあまり動かないため、撮りやすいのかもしれませんね。

そして、「北海道産動物舎」以外でよく写真を撮ってる姿を見るのは、「たこ水道」前。

ハチマキ姿のタコから蛇口が飛び出た、斬新な手洗い場。実は50年前の開園当時から園内に設置されている、貴重なスポットなんです。ただ、海外観光客の方がそれを知っているのかどうかは不明ですが……。

この「たこ水道」は、旧総合動物舎(エゾタヌキがいますよ!)や、動物資料展示館・動物図書館前、学習ホールそば、第2こども牧場、あざらし館前休憩所、シロフクロウ舎そば(ここの水道は壊れているようです)、合計6か所あります。ちなみに、冬期は利用できません(北海道ですからね、水が凍るんです……)。動物ではないですが、昔の面影を残す珍しいスポットなので、通りかかったら記念撮影してみるのもいいかも。

そして、「あざらし館」のマリンウェイ。こちらは国内・海外観光客わず、人気の撮影スポットのようですね。アザラシとの2ショットを撮ろうとカメラを構えて待ち続ける人も多いです。オリといった障害物が少なく、動物との距離が近いのも旭山動物園の特徴ですからね。

こうやって園内を見てみると、「北海道産動物舎」は海外はもちろん、道外からの観光客にも人気なんですねぇ。北海道に住んでいると、「キツネか」と思ってついつい通り過ぎてしまいますが……。

ちなみに、園内で動物を撮影する際はフラッシュ厳禁。また、写真に夢中になるあまり柵の中にモノを落としてしまったりする方もいるようなので、ほかの来園客の方の迷惑にならないよう注意して楽しんでくださいね!

※写真提供:旭川市旭山動物園

【北海道ウォーカー/出村聖子】