酒井宏樹のハイチ戦欠場に仏紙「朗報」 マルセイユ監督が起用法でハリル批判の過去

写真拡大

ハイチ戦でベンチスタートとなり、出番なしに終わったDF酒井宏

 マルセイユの日本代表DF酒井宏樹はハイチとの親善試合でベンチスタートとなり、出番なしに終わったが、フランス地元紙は酒井の代表戦欠場を「朗報」と大歓迎している。

 地元紙「ラ・フォシェン」が報じた。

 3-3で終わった不甲斐ない試合で、日本のバヒド・ハリルホジッチ監督は今や不動の右サイドバックとなった酒井を休ませた。

「これはルディ・ガルシアにとって朗報だ。バヒド・ハリルホジッチとヒロキ・サカイ起用の問題で最近悩まされていた」と記事では報じている。

 酒井は、8月31日のロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選オーストラリア戦にフル出場。2-0の勝利に貢献し、この時点でチームもロシアW杯出場権を獲得した。マルセイユのガルシア監督は、事前にハリル監督に対してオーストラリア戦でW杯出場が確定した際には、9月5日のサウジアラビア戦で酒井を温存するように要請を出していたという。実際、ドルトムントMF香川真司とフランクフルトMF長谷部誠はコンディション不良を理由に代表を離脱していたなか、酒井はサウジアラビア戦もフル出場していた。

「ヒロキは日本代表と世界中を旅した。私には話す(ハリル監督と)機会があったんだ。初戦で予選突破を決めたなら、2試合目はプレーさせないでもらいたい、と。しかし、皆さんご存知の通り、彼はフル出場した。あの時点では、選手を休ませなければいけないのに」

マルセイユでの酒井の重要性が浮き彫り

 そう語ったガルシア監督は怒りを爆発させた。結局、酒井は9月10日の本拠地レンヌ戦で先発したが、0-2とリードされた前半38分にFWブナ・サールと途中交代。この早すぎる交代はハリルとの約束を反故にされたことが理由だったのだ。

 今回の10月シリーズで酒井はハイチ戦を欠場しており、結果的に体を休める形となった。ハリルジャパンは11月にブラジル、ベルギーという強豪国と戦うが、その期間は酒井が再び所属クラブから離れることになり、「酒井はそこで(クラブから)長い離脱を余儀なくされることになる」と記事では報じられている。

 酒井の代表戦出場による消耗を回避し、「朗報」と喜ぶ現地メディア。マルセイユでの酒井の重要性が改めて浮き彫りになったと言えそうだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images