モデル・浦浜アリサが語る“プロ論”…サッカーにも通ずるプレッシャーに負けないための心得とは/AWARD SUPPORTERSインタビュー

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日本サッカー界が世界と肩を並べるためには、いつだって若い世代の活躍が必要だ。だが、ただ単に彼らに奮起や躍進を促すだけでは道は開けない。第一線で活躍する先人の存在や彼ら彼女らの歩んできた道が、若者に大きなヒントを与え、道標を示すことは間違いない。そして異なるフィールドで結果を出した者の言葉が参考になることもあるはずだ。異業種においても確固たるポジションへと上り詰めた者のマインドや行動は、どの世界にも通じるものがある。

浦浜アリサ、27歳。雑誌やCMなどファッションモデルとして活躍する彼女のキャリアは23年。この若さで実に四半世紀近い経験を誇る。

4歳の頃に路上でスカウトを受けてから現在に至るまで活躍を続ける彼女とサッカーとの思い出は小学生時代に遡る。

「算数の先生がガンバ大阪のファンで、宮本(恒靖)選手を応援していました。私も当時は試合をテレビで見ていて、前日の試合に勝ったか負けたで先生の機嫌が全然違うので、『お願いだから勝って!』という感じでした(笑)」

現在はなかなか情報を追う機会は少ないようだが、それでも『寝る前にニュースとかスポーツ番組を見る習慣があるので、最近活躍している選手は把握しています』とのこと。

そして彼女がそういった選手たちの奮闘に刺激を受ける部分があると言う。

「ケガを乗り越えて復帰した話はグッときますね。『心折れずに戻ってきてくれた!』みたいな変な親心です(笑)。自分がちょっとしたことでヘコんでいても、そういったニュースで励まされることがあります。最近だったら内田篤人選手(ウニオン・ベルリン)がそうですよね。一度挫折を味わった人って、復活した時にめちゃくちゃ強いメンタルを持っていると思うので、その後の活躍が気になって見ちゃいます」

そんな彼女に挫折はあるのだろうか。そう本人に聞いてみると、意外にもそういったことは少ないようだ。大きな失敗談も、大舞台での緊張もほとんどないという。

だが、その背景には彼女なりの“プロ論”があった。

「すごく嫌な人に見られるかもしれないですが、全く緊張しないんですよ。闘牛の牛みたいに『早くランウェイに出して!』って気合が入っているので(笑)。緊張よりもアドレナリンが上回っているような感じです。緊張とかプレッシャーは正直ないし、逆にあるほうが快感になっちゃっています。緊張するとすれば、リハーサルや練習のほうですね」

リハーサルには演出の狙いや動きなど覚えるべきことが多く、その場で対応しなければならない緊張感はある。だが、それは本番までに消える。しっかりと結果を出すため、そしてベストを尽くすための準備を徹底し、頭と気持ちの整理をつけきるからだ。「練習はウソをつかない」とはサッカーの世界でもよく言われることだが、彼女はモデルの世界でまさにそれを体現していた。

そしてもう一つ、彼女なりの“プロ論”が存在する。それが向上心を持ち続けることだ。

これまでのキャリアにおいて、彼女は「一度も満足をしたことはない」という。もちろん関係者や友人から「100点満点だった!」と賛辞をもらうことはあっても、自分の中で満点をつけたことはない。モデルという仕事における目的が、そこで成功体験を得ることだけでなく、「自分自身が自分の違う面を見たい」、そして「幅を決めたくない」という思いからくる“欲深さ”が勝っているというのだ。

「自己評価で100点を出せた時は引退する時ですね」

上限を決めることなく、常に上を目指す姿勢が、浦浜アリサというモデルを育ててきた。この姿勢はサッカーの世界にも共通している。そして大きな成長を目指す若い世代の選手たちが特に意識すべきものとも言えるだろう。

では、10代の頃からこういった考えを持っていた彼女は、最近の若い世代をどう見ているのだろうか――。

「今の23歳以下くらいの世代のほうがすごく野心がある。自分はここに留まる気はないと考える子がたくさんいると思います」

強いメンタリティとプロ意識を持ち続けてきた彼女から見ても、今の“若者”はポジティブに映っている。そしてJリーグを戦う若い選手たちに未来へ向けた提言を寄せてくれた。

「言葉にしたほうが夢は叶いやすくなると思っているんです。“言霊”じゃないですけど、『言ったからには叶えなきゃいけない!』というプレッシャーも出てくると思います。だからビックマウスで『おっ!』と思わせる選手が増えてほしいですね」

異なる世界からも期待を寄せる人物がいる。彼ら彼女らの思いに応えるため、リーグを戦う若き侍たちには、もっともっと活気あふれる姿を見せてほしい。

文=竹中玲央奈
写真=浦正弘

【Profile】
浦浜アリサ
1990年5月7日生まれ。
4歳からモデルとして活動開始。 ファッション誌やShow、広告などでモデルをつとめる。
ファッションイベントを中心にDJとして活動する他、TV、ラジオなどのMCとしても活躍。
2017年にはVOGUE FASHION'S NIGHT OUTのサポーティングゲストとして参加。
また、乳がんの啓蒙活動を行うNPO法人Keep A Breastに初年度から参加し、現在は実行委員として活動している。

【TAG Heuer YOUNG GUNS AWARD】

Jリーグの次世代を担う若い選手層の育成・Jリーグの発展を目的に、各メディア・著名人など、本企画に賛同するアワード サポーターが、J1、J2、J3のクラブに登録されているU-23選手の中から候補者30名を選出。その後、一般投票を含む最終選考にて11名を選抜、2017年12月に表彰する。

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