2018年サッカーW杯ロシア大会アジア予選プレーオフ第2戦、オーストラリア対シリア。試合に勝利し、ティム・ケーヒル(手前)と喜びを分かち合うオーストラリアのアンジェ・ポステコグルー監督(2017年10月10日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)の予選で大陸間プレーオフに進出したオーストラリアのアンジェ・ポステコグルー(Ange Postecoglou)監督が、本大会出場の可否にかかわらず電撃辞任を考えていると、10日の現地紙が報じた。

 代表がシリアとのアジア・プレーオフを制したその日、ライバル企業のNews Ltdとフェアファックス・メディア(Fairfax Media)系列の新聞が、どちらも匿名筋からの情報として、ポステコグルー監督がW杯前に退任すると報じた。

 監督本人もその後、オーストラリアサッカー連盟(FFA)を通じて声明を発表したが「私が来月でサッカールーズ(豪代表の愛称)の監督を降りるという報道については認識しているが、予選最後の2試合に備えることだけに集中している。4大会連続のW杯出場に向けて、何一つ妥協はしないつもりだ」とだけ話し、退任は肯定も否定もしなかった。

 一方でFFAの最高責任者を務めるデビット・ギャロップ(David Gallop)氏は、大陸間プレーオフ後に「体制を固める」必要があると話し、監督交代の可能性を示唆すると同時に、報道後にこの件を監督と話し合ったことも明かした。

 ギャロップ氏も「アンジェと選手たちが仕事を完遂してくれることに100パーセントの自信を持っている」と大陸間プレーオフに集中する姿勢を示したうえで「その後、突破が決まれば、本大会まではしばらく時間があるから、早く体制を固めて準備期間をできる限り長くしなければならないということを監督と確認し合った」とつけ加えた。

■退任理由は批判への不満か、それともクラブチームの指揮か

 News Ltd系列のヘラルド・サン(Herald Sun)紙は「間違いなく11月で動く」という情報筋の言葉を伝え、退任の理由として、W杯予選での采配に対する批判に監督が不満を抱いていることを挙げた。

 対してフェアファックス系列のシドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)紙によれば、ポステコグルー監督はもともとW杯後の退任を考えていたが、海外のクラブチームを指揮したいという希望があり、その時期を早めることにしたという。

 同紙は「仕事を確保しているわけではない。見切り発車になる」と話しつつ「単純に、彼はこの仕事を4年以上続けて、W杯(2014 World Cup)に出場し、オーストラリアのサッカーのレベルを底上げし、アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)を制して初のビッグタイトルをこの国にもたらしたということだ」と続けた。

「彼は今、海外のクラブレベルで日々チームを指導する仕事に戻りたがっている。オーストラリア人選手のピッチ上での評価を高めたという手ごたえを持っていて、今度はオーストラリア人指揮官の評価を高めたいと考えている」

 シリア戦直後の監督の言葉からは、別れが近い印象は受けなかったが、一方で試合前には、シリアに敗れて敗退すれば、それが豪代表での最後の指揮になる可能性があることは認めていた。

「自分の国を指揮できるのは、絶対的な特権であり誇りだ。私はこの国を11年にわたって指導した。クラブよりも長い時間だ。すべての試合が特別だし、どの試合も最後のつもりで臨んでいる。それが明日ならば、そういうことなのだろう。しかしそのつもりはない」

 現在52歳のポステコグルー監督は、豪Aリーグのブリスベーン・ロア(Brisbane Roar)やオーストラリアの年代別代表の監督などを経て、2013年にフル代表の指揮官に就任。2014年のW杯ブラジル大会ではグループリーグ敗退に終わったが、2015年には同国史上初となるアジアカップ戴冠を果たした。しかし今予選では、自動的に出場権が与えられる最終予選のグループ2位以内に入れなかった。

 オーストラリアは11月、北中米カリブ海4位のホンジュラスとのホームアンドアウェー方式のプレーオフに臨み、4大会連続5回目のW杯出場を目指す。
【翻訳編集】AFPBB News