2018年サッカーW杯ロシア大会アジア予選プレーオフ第2戦、オーストラリア対シリア。敗戦に落胆するシリアの選手(2017年10月10日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】10日に行われた2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)アジア予選プレーオフ第2戦で、シリアは延長戦まで持ち込みながらもオーストラリアに1-2で敗れ、戦火に見舞われた国の代表チームがW杯に出場するという奇跡の物語は、道半ばで終わりを迎えた。FWフィラース・アル・ハティーブ(Firas al-Khatib)は「仲間を代表して国民に謝罪したい。世界中にいるシリアの人々に笑顔と喜びを届けたいと思っていた。失望はすごく大きい」とコメントした。

 母国が内戦状態にあるシリアは、マレーシアを「ホーム」として予選を戦いながら事前の予想を覆し、イランと韓国に次ぐグループAの3位に入りプレーオフに進出。第1戦は微妙な判定で得た終盤のPKを決めて1-1の同点に追いつく展開だったが、そのほかにも得点機をいくつか作り出していた。

 シリアのアイマン・アル・ハキーム(Ayman al-Hakim)監督は、延長前半のマハムード・アル・マワス(Mahmoud Al Mawas)の退場が試合の分岐点になったと考えており、下馬評不利のチームがPK戦にまで持ち込めた可能性はあったと考えている。1-1の同点で迎えた延長前半、シリアはアル・マワスがこの日2枚目のイエローカードで退場処分になると、オーストラリアは延長後半4分にティム・ケーヒル(Tim Cahill)が決勝点を奪い、2戦合計スコア3-2で大陸間プレーオフ進出を決めた。

 アル・ハキーム監督は「選手は指示を本当によく守ってくれた。しかし相手に押し込まれていたし、オーストラリアのゴールは入るべくして入ったものだった。最初の失点は小さなミスからで、大きなミスはなかった。決勝点は数的不利を強いられたことが原因だ」と語った。

「われわれはオーストラリアをよく研究できていたし、11人のままプレーできていれば、レッドカードがなければ、最後にポストをたたいていなければという思いはある。ここまでやってくれた選手をとても誇りに思うし、これからも同じように前へ進み続けてくれるはずだ」

「本当の意味で痛かったのは、第1戦に勝てなかったことだ。オーストラリアは経験のあるチームだし、きょうのわれわれは重要な選手を何人も欠いていて、その影響は間違いなくあった」

 シリアはアル・ソーマのゴールで開始わずか6分に先制したものの、オーストラリアはその7分後にケーヒルのヘッドで追いつき、見ごたえのある展開のまま前半を終えた。後半はシリアがアジア王者を追い詰める場面もあったが、試合は1-1の同点のまま延長戦に突入した。

 しかし、延長戦でアル・マワスがオーストラリアのロビー・クルーズ(Robbie Kruse)を倒して退場になると、シリアの状況は非常に厳しくなった。それでも粘り強く耐え続け、終了間際にはオマル・アル・ソーマ(Omar al-Soma)が直接FKで同点を狙ったが、強烈なキックはポストをたたき、番狂わせまであと一歩まで迫りながらも本大会初出場に届かなかった。

 勝利したオーストラリアは、北中米カリブ海予選4位のホンジュラスとの大陸間プレーオフに臨む。
【翻訳編集】AFPBB News