MF小林祐希が「申し訳なかった」と謝罪 「無駄な動き」と反省のプレーとは?

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ハイチ戦でスタメン出場し、後半10分までプレー 前半28分のプレーを悔やむ

 日本代表MF小林祐希(ヘーレンフェーン)は、スタメン出場から後半10分までプレーした10日の国際親善試合ハイチ戦を振り返り、失点に絡んだシーンについて「申し訳なかった」と口にした。

 小林は前半の立ち上がりからリズム良くボールを受けて味方を使うプレーを見せ、チームは前半17分までに2点をリード。そうしたなかで、同28分にハイチ陣内深くからの攻撃で日本の守備が切り崩されて失点をするが、そのシーンで小林は前へのプレスを掛け、チームの守備に穴を作ったと反省。「1失点目は無理に食いついて、後ろのスペースを使われた。無駄な動きをしてしまった」と、アンカーを務めたMF遠藤航(浦和レッズ)との距離が一気に広がるプレーの裏を突かれたことを悔やんだ。

 また、後半8分にはハイチが日本陣内の右サイド低い位置でFKを得たが、その時に小林が腰を痛めて倒れていたことでプレーが止まった。小林が立ち上がるところでハイチはプレーを素早く再開し、そこに付いていけなかった日本はそのままサイドから切り崩されて同点ゴールを奪われてしまった。

「相手に乗られた時に腰を少し変な捻り方をしてしまった。そこでプレーを止めてしまって、みんなの集中力が切れたところでやられてしまった。プレーを止めてしまって申し訳なかった」

「自分はあえて…」と意識したプレーも

 小林は2失点についてそうした反省を口にしたが、とりわけ前半のリズムを作ったのが小林であったのも事実だ。6日のニュージーランド戦では良い状態にもかかわらずボールを受けられない場面が目についたが、この日は遠藤など周囲の選手が小林を積極的に使う姿勢を見せてボールを預けたため、よりその良さは発揮された。小林はそれについて、これまでの代表招集の時に感じていたチームの状況を頭に入れたプレーを心掛けていたと話す。

「ニュージーランド戦でも、その前でもそうなんですけど、代表ではみんなが高い位置に入り過ぎていると感じていたので、自分はあえてそこに入らず一つ引いた位置でプレーしようと思っていたので。(遠藤)航の脇であるとか、相手のサイドバックやサイドハーフの脇のところを使って、(酒井)高徳や(杉本)健勇、(倉田)秋がフリーになればいいと。前半はそれが上手くいった部分はあると思う」

 日本代表は引いた相手を崩すのが課題と言われることが多いが、確かに守備ブロックを低くする相手に対してアタッカー陣が前線に張り付いてしまい、相手とのタイトな関係でボールを待つシーンが目につくのは事実だ。

 小林はそれを踏まえ、一度下がったところから自分の前に空間を作り、前への勢いをつけてプレーをするという良さを出していた。全員が下がってしまえば本末転倒だが、引いた相手を崩すためのアイデアとして、小林のプレーは他の選手も参考にできるはずだ。

「遅れたと監督が見てるなら、ただのズレ」

 その一方で、そうしたプレーの評価は全てがバヒド・ハリルホジッチ監督次第であるというスタンスは崩さない。

「自分としてはタメを作ったり、あえて少し遅らせることもある。でも、それが『遅い』とか、『遅れた』と監督が見ているなら、ただのズレになってしまう。結局、選手を選ぶのは監督で、オレらではないので。まずは自分のチームに戻ってハイパフォーマンスを出すことしかない」

 あくまでも監督の戦術を先に立てて考えるというところに、戦術への厳しい要求があるオランダでプレーする一端が垣間見える。10月シリーズの2試合で、改めて中盤のリンクマンとしての有用性を示した小林だが、ハリル監督の目にそのプレーはどのように映っていたのだろうか。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images