日本代表MF小林祐希(ヘーレンフェーン)

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[10.10 キリンチャレンジ杯 日本3-3ハイチ 日産ス]

 無念の途中交代となった。A代表初の先発出場を果たした日本代表MF小林祐希(ヘーレンフェーン)だったが、「((相手に)腰に乗られたときに、変なひねり方をしてしまった」と後半11分にピッチを後にした。

 A代表4試合目の出場で初めてスターティングメンバーに名を連ねた小林は、「気持ち的にはすごくリラックスして入ったけど、ピッチ上で国歌を聞くと硬くなるものだなと少し感じた」と代表選手として先発出場したことを実感。しかし、キックオフの笛が吹かれ、ボールに触れると自身の持ち味を存分に発揮しようとする。

「(6日の)ニュージーランド戦や他の代表の試合を見ていて、皆が高い位置に入り過ぎてスペースがなくなると感じていたので、(アンカーの遠藤)航の脇や、相手の間、時には(サイドに)開いたりして味方がフリーになればいいと思って動いた」

 4-3-3のインサイドハーフの位置に入ったが、試合の流れを読んでこまめにポジションを移し、ボールを呼び込む。絶妙なタメを作って味方の攻め上がりを促すと、その位置へテンポ良くボールを届けてリズムをもたらした。「良い形が何回か作れた」と手応えを得た前半を終え、「もうちょっとダイナミックなプレーを増やそうと思っていた」と後半を迎えたものの、負傷のために大事をとって同11分にベンチへと下がった。

 1失点目では「前に食い付いて後ろのスペースを使われてしまい、無駄な動きをしてしまった」ため、「自分の判断、個人戦術で食い止めるところを、止めていかないといけない」と守備面の、そしてニュージーランド戦も含めて「引いたチームを崩すこと」と攻撃面の課題を挙げる。再び代表メンバーに名を連ねるためにも、「チームに戻って試合に出続け、ハイパフォーマンスを見せ続ける」と自チームに戻ってさらなる成長を遂げようとしている。

(取材・文 折戸岳彦)