2002年にAIBOの開発を中止して、ロボット事業から撤退したソニーが来年、家庭用犬型ロボットを発表するという。同社の「ロボット回帰」の背景には、AI(人工知能)を取り巻く環境が15年前と大きく変わったことがあるようだ。

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 2002年にAIBOの開発を中止して、ロボット事業から撤退したソニーが来年、家庭用犬型ロボットを発表するという。同社の「ロボット回帰」の背景には、AI(人工知能)を取り巻く環境が15年前と大きく変わったことがあるようだ。これからの時代、AIを制する者が世の中を制する、と言っても過言ではないかもしれない。

 中国メディア・環球時報は9日、AI開発で中国から後れをとっている日本の業界を支援すべく、日本政府が「バズーカ」を放ったとする、香港紙サウスチャイナ・モーニングポストの8日付報道を伝えた。

 記事は「中国がAI分野の研究開発において地域をリードするなか、この分野に自国経済の未来を見出そうとしている日本政府が中国との差を縮めようと動き出した」とし、経済産業省が8月に発表した2018年度の概算要求において、次世代半導体などAIの発展にかかわる重要技術の開発資金を新たに盛り込んだとした。

 そのうえで、AIが専門の石塚満・東京大学名誉教授が「率直に言って、われわれはこの分野の研究で中国に後れを取っている。日本のAI分野の科学者は多くなく、間違いなく中国の比ではない状況。中国は人材が多いうえ、政府もAI分野に大々的に投資している。現在米国が世界をリードしているが、近い将来その座が危うくなるかもしれない」と語ったことを伝えている。

 また、経営コンサルタントの川口盛之助氏が「日本は自動車、ロボット医療分野のAIでは進んでおり、世界的な競争力を持つが、電子ビジネスや金融分野では傑出した企業が存在しない。日本は伝統的にハードに強く、ソフト開発に弱いという傾向がある。日本政府がAI分野の開発を推進することは間違いなく積極的な一歩ではあるが、依然として米国に後れをとり、中国もより高みへと登ろうとしている。日本はありとあらゆる方法を尽くさなければ、追いつくことは難しいだろう」と分析したことを紹介した。(編集担当:今関忠馬)