母国を悲願のW杯初出場に導けなかったオーバメヤン(9番)。本当にオレンジジュースに問題があったのか。真相は藪の中だ。(C)REUTERS/AFLO

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 いまだ大きな波紋を広げているのが、いわゆる「オレンジジュース疑惑」だ。
 
 ロシア・ワールドカップのアフリカ予選。そのグループCのビッグカード、モロッコ対ガボン戦が10月7日に行なわれ、後者は0-3の完敗を喫した。ワールドカップ初出場の夢は、最終節の1試合を残して潰えた。
 
 そして試合後、同国代表のエースであるピエール=エメリク・オーバメヤンが、自身ツイッターで衝撃の事実を告発。「カサブランカのホテルで朝に出たオレンジジュースは明らかにおかしかった。我々の選手とスタッフの大半が激しい腹痛に見舞われたんだ」と、暗にモロッコ側の関与をほのめかしたのだ。
 
 モロッコ・サッカー協会や同代表選手の激しい反発を招くなど物議を醸しているが、ついに口を閉ざしていたガボン代表監督が参戦した。スペインのラジオ局『Cadena Ser』の取材に応えたのは、ホセ・アントニオ・カマーチョ監督。元スペイン代表CBのレジェンドで、レアル・マドリーやスペイン代表でも指揮を執った大物だ。昨年末に同国代表監督の任に就いた。
 
 そのカマーチョが「私も犠牲者だ。試合が始まるまで(ホテルの)部屋でベッドとトイレをずっと行き来していたからね」とコメント。「問題は明らかにあのオレンジジュースだ。飲んでいない者にはまるでなにも起こらなかったし、少し飲んだだけの私でもあれだけ酷かったんだ。そういうことなんだよ」と匂わせた。
 
 さらにスペインの智将は、アフリカではこのようなトラブルが頻発していると明かした。
 
「選手たちは口々に話していたよ。アフリカではこんなのは日常茶飯事だと聞いたし、アウェーのホテルではまず疑ってかかったほうがいいと。アフリカ・ネーションズカップでは当たり前のように繰り返されているという。いまのご時世、しかもプロフットボールの世界でこんなことが起こっているなんて、信じられるかい? 開いた口が塞がらないとはこのことだよ」
 
 そして最後は、嘆き節だ。
 
「我々はコートジボワールに勝った。それだけの力があるのに、あの素晴らしいチームであるモロッコを向こうに回した試合では、キックオフ前から疲れ果てていたんだ。とうてい満足のいくコンディションではなかった。すべてはあのジュースのせいだ。悔やんでも悔み切れないよ」
 
 ガボンの敗退が決まったグループCは、首位のモロッコを勝点1差で追うコートジボワールが最終節(11月11日)で直接対決。ワールドカップ出場を賭けて、雌雄を決する。