こりや痛みのケアに、昔からの知恵を取り入れてみては? 伝統的な民間療法で、現代医学で認められた方法の中から、こりや痛みに効果があるものを紹介。

穏やかに効くのが民間療法のいいところ

民間療法の中には、こりや痛みなどに効くとされるものも数多くあります。『よく効く民間療法』などの著書がある医学博士の山ノ内愼一先生によると、民間療法には体質に合って、すぐによくなることもありますが、たいがいはゆっくり穏やかに効くのが民間療法の特徴だとか。2ヶ月、3ヶ月とつきあううち、体の悪いところを追い出して、「よくなっている!」と驚くものであると知っておきましょう。ただし、民間療法イコール副作用がまったくないということではありません。かぶれたり、皮膚に炎症が起きたりした場合は、すぐに中止して様子を見ましょう。

肩こりに「しょうが小麦粉湿布」

しょうがは中国では「百邪を防御する」と言われるほど、多彩な薬効が。現代医学でも、血行をよくする成分が豊富と認められています。そのしょうがを使った湿布で皮膚から直接成分を吸収し、肩こりを緩和します。

●作り方
しょうがを30gほどすりおろし、小麦粉15gと混ぜて、垂れない程度のやわらかさにする。この分量で、片方の肩分の湿布ができる。新しょうがは成分が十分でないので、ひねしょうがを使うこと。肌の弱い人は、しょうが汁を水で2〜3倍に薄めて作るとよい。

●やり方
しょうが湿布をこっている方の肩にのせて、20〜30分ほどおく。湿布した後はティッシュなどでやさしく拭き取り、湿布が残らないように洗い流す。

ぎっくり腰などの腰痛に「冷お灸」

ぎっくり腰の激痛は冷やすことで抑えられます。痛みのある場所は、筋肉の収縮により「発痛物質」が出ていますが、患部を冷やすと、この物質の発生が抑制されると考えられます。慢性的な腰痛にも効果的。

●やり方
1、うつ伏せに寝るか、痛みが強くて難しい場合は、痛い方を上にして横になる。
2、ビニール袋に、氷を2〜3個と塩ひとつまみを入れ、痛みの最も強いところの皮膚に氷の角を当てる。少しずつ力を加えながら、ゆっくり押す。
3、10秒当てたら、離して5秒休む。これを皮膚が赤くなるまで繰り返す。冷刺激で肌の感覚がなくなるが、十分に冷やすことで痛みを抑制する機能が働く。
4、終わったら水気をふき、安静にする。

慢性腰痛の場合は、ビニール袋に氷を2〜3個と塩ひとつまみを入れ、タオルでくるんで、痛みの最も強い部分の皮膚に15分ほど当てる。痛みが取れたら、入浴などで腰を温める。

肩こり、腰痛、冷えに「塩風呂」

肩こりや首こり、腰痛などは血行不良の表れです。入浴によって血行をよくすることができますが、さらにその効果を高めるのが塩風呂。塩の成分が毛穴や汗腺をふさぎ、体温を逃さないため、体の芯までぽかぽか温まります。また、塩成分の血管拡張作用で血液循環をよくし、冷えも改善。

●やり方
1、 浴槽に39度前後のぬるめのお湯を張り、大さじ1杯の荒塩を入れる。
2、 額に汗をかくくらいまで、15〜20分ほどつかる。
3、 上がる時は、塩の成分を残すため、シャワーは浴びない。また、濡れた体は体温を奪うので、バスタオルでしっかり水滴をふく。

手足が冷える場合は、入浴後に冷水をシャワーで10秒当て、その後、43度のお湯に冷えが気になる手か足を3分つける。これを交互に5回繰り返すと温冷刺激で、血行がよくなる。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと