やる価値はあるの?ハイチ代表の来日メンバーから本気度を採点!

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この後、19:30から行われる日本代表とハイチ代表の国際親善試合。

今月はまだ世界各地でワールドカップ予選が行われているということもあり、大陸間プレーオフが控えるニュージーランド、既に予選で敗退したハイチとの対戦となったが、その中でレベルとしてどうなのか?という声もちらほらと聞こえる。

ただ彼らの最新FIFAランクは48位(最高位は38位)、日本の40位とあまり変わらない。両国は過去にA代表で戦ったことはなく、10年前のU-17ワールドカップで対戦したのみ(柿谷のゴールなどで3-1と勝利)。情報の乏しさが誤解を増幅させている部分もあるだろう。

そこで今回はハイチという国とメンバーから見る“本気度”をご紹介し、やる価値があったのかどうかをそれぞれで再確認していただきたい。

ハイチってどんな国?

カリブ海に浮かぶ人口1000万ほどの島国で、フランスの植民地時代を経て1804年に独立した。

フランスの前にはスペインに統治され、また、地理的にはドミニカ共和国に隣接、キューバとの関係も深く、フランスを主体にしつつスペインの影響もわずかに受けている。

2004年にはブラジル代表が現地で慈善試合を行ったが、世界でも非常に貧しい国として知られている。そのため、フランスやアメリカなど国外に移住する者も後を絶たない。近年はチリなど南米への移民も増えているが、それに伴い軋轢も生じているようだ。

また、地震の国でもある。2010年にはマグニチュード7.0の巨大地震が発生し、インフラが整っていないこともあって約31万人もの尊い命が犠牲となった。

ハイチのサッカーは?

サッカー界における彼らは、意外にも古豪である。

ワールドカップには日本が初出場する24年も前、あのベッケンバウアーとクライフの対決が話題をさらった1974年大会に初出場している。

この時は3戦全敗で一次グループ敗退となったが、優勝候補イタリアとの初戦では、同国の英雄エマニュエル・サノンがあっと驚く先制ゴールを決め、伝説のGKディノ・ゾフの無失点記録(当時)を破って世界を仰天させた。

その後は国の情勢もあり低迷したものの、国外生まれの選手を重用した近年は復調傾向にある。ワールドカップ出場こそないが、2007年にカリビアンカップを初制覇し、ゴールドカップでも結果を残している。

昨年のコパ・アメリカ・センテナリオでは、南米のペルーとギリギリの接戦を演じた。国内の環境は依然として状況にあるが、その中では安定して成績を残しているともいえる。

どんなタイプのチーム?

抑えておきたいのは、彼らは主に西アフリカからの奴隷がルーツであるということだ。

ハイチ人の血を引くアルティドール(アメリカ代表)、ボセジュール(チリ代表)などは顕著な例だが、身体能力と並外れたパワーはジャマイカに匹敵かそれを超えるものがある。彼らの愛称が“Les Grenadiers”(=擲弾兵)というのも納得だ。

技術や戦術面は拙いものの縦の速さやフィジカルは世界屈指のレベル、そうした意味でも“仮想・西アフリカ勢”といえるかもしれない。

注目選手は?

注目選手は先に配信した『未来の日本代表も?「スタジアムで観たいハイチの選手たち」』のなかでご紹介したが、

これ以外にもオセール移籍後にすぐレギュラーを掴んだカルラン・アルクス、同国レジェンドと同じ名前を持ち、今回初招集されたジミー・サノンなども面白い存在だろう。

メシャク・ジェロームは2007年のU-17ワールドカップで日本と対戦した時の唯一の選手だ。

今回の本気度は?

ズバリ今回ハイチ代表の本気度は…60%

昨年、ワールドカップ予選で敗退し、今春ゴールドカップ出場も逃した彼らにとって現在はまだ目標がない状態。

先月、フランス人のマルク・コラ監督が復帰し新しいチームを立ち上げたばかりで、初招集の複数人を含む若いメンバーが主体となっている。

ジェフ・ルイ、ベルフォール、アルセナといった欧州でも実績のある主力が選ばれず、仏1部で活躍するバジールは遠征を拒否、スタンダール所属のゴルーも怪我で離脱した。その点で残念ながらベストとはいえず、60点とした。

ただその分、若い選手たちは野心に満ち溢れているだろう。日本生まれでMLSでプレーするエリヴォーばかりが話題だが、彼のほかにも17人が海外組、11人が国外生まれと侮れない。

最後に…

マッチメークに議論の余地もあるところだが、強い相手だから学べることとその逆だからできることもある。何事においても、生かすも殺すも自分たち次第であるということだ。

また、先に対戦したニュージーランドもハイチも地震国であり、このような国が揃って同じ時期に日本で対戦するというのは偶然にしても日本人として何か感じるものがある。

2010年に大地震に見舞われた彼らの国家も、われわれと同じく未だ復興の途上にある。スタジアムでは是非、暖かく迎えてあげてほしい。