美佳さんが入会した結婚相談所では、男性には大卒、年収700万円以上など厳しい条件が課されていた。

写真拡大

一攫千金を夢見る者の願望につけ入り、あの手この手でカネを詐取する“情弱ビジネス”。インターネットの普及も相まって情報の選別は困難になり、猛威を振るっている。

◆婚活女性をロックオン!詐欺被害者が続出中

 出会いを求める男女のツールとして、すっかり定着した結婚相談所。希望の条件に合った異性との出会いを支援してくれる存在だが、幸せな結婚を夢見る者を狙った悪事の温床にもなっている。

「私と両親、姉で総額900万円の被害に遭いました。自分が結婚しようと思った人が、まさか詐欺師だったなんて……」

 そう打ち明けるのは、西村美佳さん(仮名・40歳)。周囲の友人が結婚をしていく一方、自身は加齢とともに出会いも減少。4年前に高収入の男性が集まると評判の結婚相談所に入会した。

 すぐに相談所主催の婚活パーティに参加した美佳さんは、5歳年上の男性と意気投合。結婚前提の交際を開始したのだが……。

「彼は、時計はブルガリでスーツはグッチと派手なタイプ。とにかくマメで毎日メールをくれるし、付き合ってすぐハワイ旅行にも連れていってくれました」

 やがて二人は半同棲状態に。男性は美佳さんの実家も訪れ、関係は蜜月そのものだったという。

 そんな折――美佳さんは男性から投資話を持ちかけられた。

「二人の老後のために投資をしないか、と言われたんです」

 内容はこうだ。男性経由で新興IT系企業に出資する。配当金は月利10%。美佳さんが100万円を出資すると、翌月には10万円が口座に振り込まれていた。

「芸能人も投資している、と聞いて。安心して家族にもすすめました。両親と姉は、600万円と200万円を出資。配当金は翌月から支払われていたんです。私も彼の実家に行って、お義母さんとも仲良くなりました。なのに……」

 出資から数か月がたった頃、男性は出張で長期海外に滞在することに。すると、徐々に連絡が取りづらくなった。

「しつこく連絡して、重い女だと思われたくなかったんです」

 やがて支払いも途絶え、男性とは音信不通に。実家を訪れると空き家となっていた。ここで初めて美佳さんは、投資詐欺の被害に遭ったことに気づく。

「家族ぐるみの詐欺集団でした。簡単に儲かって怪しいなと思ったけど、後には引けなかった」

 相談所に問い合わせると、過去にも同様の被害が寄せられていることが発覚し、被害届を提出した。

「お金も時間も返ってこない。けど、結婚は諦めてません。最近は出会いを求めて婚活アプリを始めたんですよ」

 なお男性は詐欺罪で起訴され現在、公判中。「来年には結婚したい」と語る美佳さんの婚活が成功することを、祈るばかりである。

― [情弱ビジネス]騙しの最新手口11連発 ―