企業倒産は低水準に推移しているが、中小企業を中心に人手不足が深刻化している。業種別では、特に宿泊・飲食業、運輸業、老人介護事業、建設業などで人手不足感が高い。
 最近の話題として、均一な低価格を売りにしていた大手居酒屋チェーンが、慢性的な人手不足による人件費高騰と、天候不順による食材費の上昇から28年ぶりの値上げに踏み切ったことがニュースになった。外食産業では、さらにパート・アルバイト従業員の平均時給が高騰しているという。人件費の上昇が経営にますます影響力を強めている。

 2017年9月の「人手不足」関連倒産は22件(前年同月31件)で、3カ月連続で前年同月を下回った。内訳は、代表者死亡や病気入院などによる「後継者難」型が16件(前年同月26件)、「求人難」型が4件(同1件)、「従業員退職」型が1件(同1件)、「人件費高騰」型が1件(同3件)だった。

 「人手不足」関連倒産は、現状では代表者の死亡や病気入院などによる「後継者難」型が中心で推移している。しかし、人手不足感が解消されない中で「求人難」型が、2017年1-9月の累計では27件(前年同期比145.4%増、前年同期11件)と倍増で推移し、今後の動向が注目される。

  • 2013年1月に遡り、人件費高騰を「人手不足」関連倒産に含めている。