今回のビジネス女子マナーは、IT関連会社勤務の田村千恵子さん(仮名・32歳)からの相談です。

「去年、中途採用でIT関連会社に就職しました。給与は32万円。見込み残業込みです。ボーナスもありません。以前働いていた会社よりも収入は減りますが、業務内容に魅力を感じていたし、残業はほぼないと言われたので納得しました。

ですが、実際働いてみると、まったく違っていました。あれもこれもと頼まれる雑務に終われ、毎日息をつく間もなく働いています。面談のときに、“仕事量が多いので給与を上げて欲しい”と言ったのですが、予算がないと断られてしまいました。もう、やる気になれません。どうしたらいいでしょうか」

納得して転職したものの、「話が違う!」ということは、働くアラサー&アラフォーにとって珍しいことではないのかもしれません。

仕事が嫌いなわけじゃない、でも、この程度しかお金がもらえないならやりたくない……。そういうときはどうしたらいいのでしょうか。鈴木真理子先生に聞いてみましょう。

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「自分ファースト」と思われると評価が下がる

現代は、政府の取り組みや様々な社会問題を背景に、「残業ありき」の働き方でなく、「短時間で成果を出す」働き方が求められています。

相談者さんは新しい職場で頑張っているのでしょう。

意欲をもって仕事に臨もうと思ったのに、自分が想像していた業務と違う、採用面接で聞いていた話と違う、という不満はあるのかもしれません。

でも、仕事が多い→残業する→給料をあげてくれ、という発想は、自己中心的な「自分ファースト」の人だと思われてしまいます。

会社が求めているのは「組織に貢献する」人です。今の考え方のままでいると、あなた自身の評価が下がることになってしまいます。

 自分も会社もウィンウィンになる方法は?

勘違いして欲しくないのは、「組織に貢献する」というのは、「文句を言わずに滅私で働け」ということではないということです。

問題は「こんなに残業をしているのだから、もっと私には給与が支払われるべき」というマインドです。

会社が社員に求めているのは、時間をかけて仕事をすることではなく、成果を出すことです。結果的に残業になってしまうだけで、残業をして欲しいわけではないですよね。相談者さんは「残業したくない」、会社も「残業して欲しくない」。であるなら、残業をなくせばいいということになりますね。

だから、ぜひ発想を転換させて、考えてみてください。

残業を減らすにはどうしたらいいですか?時短できることはないでしょうか。

ムダはなにかしらあるはずです。自分でできることはさっそく始め、上司に協力して欲しいことは遠慮なく伝えましょう。

そのときのポイントはふたつあります。

まず、愚痴や文句はNGです。

そして、チームのみんなのためになるように、問題点と改善策をセットにして提案してください。

「うちの職場は××が問題です。どうしたらいいですか?」でなく、「改善のたたき台をつくってみました。アドバイスいただけませんか?」と相談する。そうすれば、上司のプライドを傷つけませんし、上司の仕事が増えることもありません。

気が利く部下は喜ばれます。評価も上がります。ぜひトライしてみてください。

「どれだけ使ってもお値段定額!」って、自分の働き方がパケホーダイにされている気がするんです……。



■賢人のまとめ
残業が多いから給料を上げてくれという発言は「自分ファースト」と思われてしまいます。減らすにはどうしたらいいですか?ムダは何かしらあるはずです。問題点と改善点をセットにして提案してみましょう。

■プロフィール

女子マナーの賢人 鈴木真理子

三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションのインストラクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部を超えるヒットとなる。 

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