正露丸の「ラッパのメロディ」の商標登録について、大幸薬品(本社・大阪市西区)に取材した。

音の商標登録が初めて認定

特許庁は9月26日、音楽的要素(メロディ、ハーモニー、リズム、テンポ等)のみからなる「音商標」を、初めて商標登録として認定したと発表した。

そのうちの1件が、大幸薬品の看板商品・正露丸のCMでお馴染み「パッパラパッパ パッパラパッパ パーラパッパ パッパッパ」の「ラッパのメロディ」である。

提供:大幸薬品

1951年からCMに登場

大幸薬品の広報部によると、CMでラッパのメロディをサウンドロゴとして使い始めたのは、ラジオの民間放送が始まった1951(昭和26)年。

メロディは、旧日本軍が兵士に食事を知らせるための「食事ラッパ」のメロディをアレンジしたものだという。

ラジオでCMを流すに当たり、製品パッケージに描かれているラッパのマークを想起させるメロディとして使用したのが始まりです。

店頭で見かけた「正露丸」のパッケージにあるラッパのマークと、ラジオから流れるラッパのメロディをリンクしてもらい、大幸薬品の「正露丸」をしっかり覚えてもらうというブランディング戦略です。

 

提供:大幸薬品

正露丸は、日露戦争が開戦した1902年に「忠勇征露丸」という名前で誕生。

1945年頃のパッケージにも軍隊ラッパのマークが描かれており、1969年には地球儀の真ん中にラッパを描くロゴマークが登場。現在の「ラッパのマーク」は4代目で、1972年から使っている。

自社ブランドを守る狙い

同社は、2015年4月1日に「音商標」が登録できるようになると直ちに、サウンドロゴの商標登録を出願した。

ブランドイメージを消費者に伝えるためになくてはならないメロディとして、香港では2004年に音商標の商標登録を済ませていたという。

「ラッパのメロディ」は、1951年にラジオCMで使用開始以来、一貫してCMに使用しており、会社としても非常に大事にしてきました。当社のブランドを守り、より強固なものとするためにいち早く出願しました。

提供:大幸薬品

登録までに2年半

登録作業を担ったのは、弁護士でもある森田慈心(もりた しげみ)総務部長。特許庁と粘り強く折衝し、およそ2年半かけて実現させた。

「ラッパのメロディ」を聞くと大幸薬品の正露丸をイメージする方が多い、ということを特許庁の方に証明するために、過去のテレビ、ラジオの放送記録や正露丸の売上データ等を提出しました。

これらのデータは古いものも多く、収集するのに非常に時間を要し、苦労しました。

森田総務部長 提供:大幸薬品

同社は、商標登録を契機に「さまざまな施策で『ラッパのメロディ』を有効に活用し、お客様に世代を超えて「大幸薬品の正露丸」を愛していただけるよう取り組んでいきたい」と意気込んでいる。