健康診断では必ずといっていいほど尿検査が行われることからも分かるように、尿は健康を考える上での大切なバロメーター。まったく問題がなければ良いですが、色によっては病気を患っていることがあります。色が薄い尿と濃い尿にはどんな意味があるのでしょうか?

 

なぜ尿で健康状態が分かるの?

9月12日放送の「この差って何ですか?」(TBS)では、「薄いおしっこ」と「濃いおしっこ」の差に注目。

 

濃い色の尿が出ると「疲れてるのかな」と心配になり、水分をたくさんとって色を薄くしようと試みたことがある人もいますよね。

 

しかし、東京女子医科大学の泌尿器科医・巴ひかる先生によると「色の濃さは水分量に関係しているため、疲れに直接関係しているわけではない」とのこと。

 

また、加藤浩次さんは「風邪ひいた時は濃いと思うことがあるんですけど」と疑問を投げかけましたが、風邪と尿の色も関連性はありません。

 

風邪の時に尿の色が濃くなるのは、薬などに含まれるビタミンの色素が出ているだけ。特に心配する必要はないそうです。

 

巴先生は、そもそも尿がなぜ健康に関係してくるのかを解説。

 

口から入った水分は胃を通り、腸で吸収されたあとに血液に入ります。そして、全身を流れた血液は腎臓でろ過され、不要な水分や老廃物を尿として排出。

 

つまり、尿のもとは血液からつくられているため、健康の情報が得られるというわけなのです。

 

気をつけるべき尿の色

色に関して気をつけるべきなのは、糖尿病の可能性がある「ほぼ透明」の尿。

 

糖尿病では血液の中の糖が多くなり、糖を薄めるために体全体から水分を集めるというメカニズムが働きます。

 

そうすると喉が渇き、知らず知らずのうちに水分をとりすぎることに。その結果、尿が薄くなり透明な尿になってしまう場合があるのです。

 

「色が薄ければ問題ない」「濃いのはダメだけど透明はオッケー」と思っている人もいますが、数週間以上透明な尿が続いている場合は要注意。

 

また巴先生は、「茶褐色の尿は肝臓の病気の可能性がある」と指摘しました。

 

肝臓の病気にかかると出やすいのが、「ビリルビン」という物質が体に増えて起こる「黄疸」。目や皮膚が黄色くなることが特徴です。茶褐色の尿はビリルビンが尿の中に出ている状態で、重篤な病気が疑われることも。

 

透明、茶褐色以外では、ピンク色の「血尿」にも注意しておきたいところ。

 

痛みがともなう尿管結石などが原因で起こることも多いのですが、本当に怖いのは痛みがない時だといいます。

 

腎臓のガンや尿管のガン、膀胱のガンなどを発症し、腫瘍そのものから直接血液が出て血尿になっていることも。血尿が出たのに痛みがない時は、すぐに病院へ行きましょう。

 

自分の体を知るために、たまには尿の色をチェックするのがおすすめ。「健康情報の宝庫」である尿をただ流すのはもったいないですよ。

 

文/プリマ・ドンナ