“頭の切り替え”がポイント FW浅野拓磨が語る「先発出場」と「途中出場」の違い

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代表ではジョーカー起用が多い浅野、スタメンとの違いを明かす

 日本代表FW浅野拓磨(シュツットガルト)は、10日の国際親善試合ハイチ戦の前日練習を終えて、スタメンと途中出場の違いにフォーカスしている。

 バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表での“ジョーカー”起用が多い浅野は、スタメンで出た場合の頭の切り替えの重要性を語った。

 浅野は現在のハリルジャパンの攻撃陣の中では、類まれなスピードというある種の“特殊能力”を持っている。それがより生きやすいのが相手に疲労が溜まっている時間帯ということもあり、スタメン出場のゲームはあるものの、全体的には途中出場での切り札という印象が強い。浅野は先発出場と途中出場の違いをこう語っている。

「チームが今、何を考えているのかというのは、試合の最初と最後では違う。そういったものもしっかりと感じながらやらないといけない。周りを見て、今前に行くべきかそうではないのかというのをしっかりと感じながらやらないといけない。そういうものは、スタートからやれば意識が高まると思う」

 ハリル監督が浅野を試合途中から投入する時は、ゴールが欲しい場面をはじめ、リード時にカウンターでスピードが生かしやすい局面ということが多い。つまり、チーム全体の考え方が明確な状況や時間帯に投入されることになる。その全体の意識に順応する経験は豊富になってきたが、試合の序盤はまた話が違ってくる。相手との力関係や流れ、状況によって取るべきプレー選択が変化するため、周囲への意識をより必要とすると語っている。

スタメンのほうが「難しくなる」のは…

 また、浅野は対面する相手選手との駆け引きという点にも言及している。

「(スタメンなら)途中で出るよりも、相手は自分の特徴をつかみながら見てくると思う。そういう駆け引きは、途中から出るよりも難しくなる。相手が疲れている時に特長を生かすことができれば、ゴールに多く近づけるけど、最初は相手もしっかりと準備しているし、(フィジカルが)元気な状態で自分も一緒に疲れていく。だからこそ、落ち着くべきところで落ち着いて、自分の力を発揮すべき瞬間に、『ここだ』というところでスピードを出して、相手に脅威を発揮しなければいけない。(力を)抜くところは抜いて、相手に脅威を与えたい」

 浅野はワールドカップ本大会への出場を決めたアジア最終予選のオーストラリア戦で、スタメン起用に応えて先制ゴールを決めている。どちらの起用法でも結果を残しているが、よりスタメンでの結果を出すためにも、自分の特徴を発揮するタイミングと駆け引きを重要視した。

 ゴール後のパフォーマンスである“ジャガー・ポーズ”が話題になるスピードスターだが、いつまでもスーパーサブに甘んじているわけにはいかない。スタメンで、どれだけチームに貢献して流れを作り、さらにその特徴を生かしてゴールを生み出せるのか。浅野はその課題と試験になるハイチ戦で、オーストラリア戦に続く素晴らしい回答を見せつける気構えだ。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images