日本は中国人のあこがれる「匠の精神」を武器に、世界で最も「老舗企業」の多い国になっていると言われているが、近年では日本企業が買収されたり、経営難に直面したりといった報道が後を絶たない。中国メディアの捜狐は1日、「これだけ多くの匠がいるのに、なぜ老舗企業がだめになっていくのか」分析する記事を掲載した。(イメージ写真:葛飾北斎 富嶽三十六景の一枚、「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」)

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 日本は中国人のあこがれる「匠の精神」を武器に、世界で最も「老舗企業」の多い国になっていると言われているが、近年では日本企業が買収されたり、経営難に直面したりといった報道が後を絶たない。中国メディアの捜狐は1日、「これだけ多くの匠がいるのに、なぜ老舗企業がだめになっていくのか」分析する記事を掲載した。

 記事によると、日本の老舗企業の多さは尋常ではなく、世界の創業100年を超える企業の8割が日本企業という統計もあるという。なかでも多いのは小売業と製造業だと紹介した。その理由について記事は、日本は政治家や天皇制を見ても分かるように「世襲の好きな国」であること、さらに、「完璧を求める匠の精神」を持っており、この2つの要素が合わさって代々受け継がれてきたと分析した。

 しかし、一部の老舗企業には、買収されたり業績が悪化したりと悪いニュースも多い。こうした企業にはどんな問題点があるのだろうか。筆者は日本留学や中国にある日系企業での勤務経験から、自身の考える問題点を4つ挙げた。

 まずは、「戦略能力の低下」だ。細かいところには気がつくが、大局的な見方ができないという。次いで、「担当能力の不足」を指摘。創業者の後を継いだ経営者は創業者のような能力がないことが多いとした。3つ目は「自信の不足」だ。日本国内の市場には限りがあり、円はドルの影響を受けるため輸出に影響が出ると分析。海外における日本政府の影響力に限りがあることも日本企業の自信に影響しているとした。最後は「スピード不足」だ。世界は急速に発展し変化しているが、匠の精神の致命的な弱点は時間がかかることで、企業の足を引っ張っていると主張した。

 ほかにも、賃金が上がらず、社員のやる気が高まらないこと、企業方針の失敗による損失、従業員の怠惰などの理由も言われていると補足したが、このままでは内需や起業精神、反応の速さを武器にした中国企業に抜かされるのは「時間の問題」だと締めくくった。

 確かに世界の変化は非常に速く、特に中国の変化の速さには目を見張るものがある。日本企業にも時代に対応していく臨機応変さが必要と言えるだろう。しかし、そんな時代だからこそ真に実力を備えた匠の精神を受け継ぎ続け、老舗企業にはより永く生き残ってほしいものである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真:葛飾北斎 富嶽三十六景の一枚、「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」)