FW杉本健勇、ロールモデルは“早熟の天才” 代表の壁に直面…「自分も同じ状況」

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J1得点ランク2位の16ゴール C大阪で主力の杉本も代表では途中出場の立場

 日本代表FW杉本健勇(セレッソ大阪)は、自身のサバイバルをかけたロシア・ワールドカップ(W杯)への道のりを、前回のブラジル大会に出場したクラブ同僚をロールモデルとして考えている。

 杉本は6日の国際親善試合ニュージーランド戦で1トップとして途中出場。枠外シュートが1本あったのみと思うようなアピールができたとは言い難い。今季C大阪でJ1得点ランキング2位につける16ゴールと得点能力を発揮しているが、クラブで中心選手として活躍している選手が代表入りを果たした際にぶつかる壁が、杉本にも存在している。それは途中出場だ。

「先発で出ればまた違うので、チャンスをもらえれば。代表でしか途中出場はないし、流れを変えなきゃいけないという役割がある。でも、代表ではそういうことも出てくるし、難しいとは言っていられない。やっぱり、結果やプレーで見せないと残ってはいけないし、危機感はあります」

 スタメンでのプレーであれば、マッチアップする相手の特徴を肌で感じながらリズムを作れる面もあるし、チーム全体の流れに入り込むことで自分のリズムも作りやすい。しかし、前線の選手の途中交代は、むしろそれまでとは違った流れを生むことが期待される。相手との関係を図る時間もなく、一発勝負を決めるか決めないかに左右されがちだ。それは、新たにチャンスをつかもうとする選手たちの宿命でもある。

「同じにできるか分からない」相手とは…

 しかし、杉本にはこのバヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表の中で生き残っていくうえで、一つのロールモデルが頭にある。それはC大阪の同僚であり、前回のブラジル大会に出場した元日本代表FW柿谷曜一朗だ。早熟の天才と称された柿谷は、アルベルト・ザッケローニ監督の下、国内組だけで臨んだ東アジアカップでヒーローになったものの、本格的に代表チームに入るようになったのはワールドカップ本大会への出場を決めた後だった。

「(柿谷)曜一朗はチームでも一緒でしたけど、予選には出てないなかでメンバーに入りましたから。自分も同じ状況だし、同じにできるかは分からないけど、最後までやりたい」

 国内組のサバイバル期間が年内までになることが濃厚なのは、ハリル監督の言葉から明らかになっている。杉本が柿谷のように遅れてきた存在ながら、チームの中での立ち位置を確立できるか。10日のハイチ戦は大きなチャンスを引き寄せるための一戦となる。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images