@AUTOCAR

写真拡大 (全4枚)

Things anyone would like the chance to correct

前回レンジローバー・スポーツに試乗してから2年が経過した。だから、ノーフォークへの2日間の取材にこのクルマの試乗を兼ねて出かけられたのは、嬉しい出来事だった。

今回試乗したのは、まだ乗ったことのないV8ディーゼルだ。低いエンジンサウンド、驚くほど低い回転域で走ること、トルクがあって加速が楽なこと、燃費も500mile(約805km)走行して11.2km/ℓだったことには、すべて大満足だった。

 
だが、ひとつだけ気になった点がある。このレンジローバーは21インチのロープロファイル・タイヤを履いていた。もし19インチだったなら、ノーフォークのでこぼこ道の振動をあれほどダイレクトには伝えなかったはずだ。もちろんある程度はイギリスの道路を造っている人たちにも責任はあるだろう。彼らは、1メーター毎にでこぼこの振動を感じるような道路を標準にしてしまっているのだから。

 
だが、タイヤサイズの選択も、この問題の大きな要因である。新車を買う人のなかには、見た目を優先させるばかりに間違ったサイズのホイールとタイヤを選んでしまう人が大勢いる。そしてそれを何年も後悔しているようだ。

デザイナーだって、やり直したい時がある

ランドローバーのデザイン部門のトップ、ジェリー・マクガバンに会って2時間ほど取材をし、じつに楽しい時間を過ごした。マクガバンは立場上よく取材を受けるが、彼の個人的なカーライフやクルマとの関わりについてはあまり報じられていない。

 
マクガバンは他のデザイナーとは少し異なり、打ち解けて個人的なことを話してくれるまでに少し時間がかかる。だが、足をすくわれるような質問はされないといったん分かると、ユーモアを混じえて気さくに話し、自分の功績にはとても控えめな素顔を見せてくれる。

過去にデザインしたクルマの小さな欠点についても話してくれたので、わたしは夢中になって彼の話を聞いた。おそらくどのデザイナーにも、できることなら修正したいデザインがあるのだろう。彼の場合は、フリーランダーMk1のクラムシェルボンネットのラインだった。

 
マクガバンの目には、ボンネットのリア方向への高さが十分ではないためにラインが曲がっているように見えるのだと言う。フリーランダーMk1はずっとわたしにはお気に入りのクルマだが、完璧を目指すマクガバンにとっては、今後も納得のいかないデザインのクルマであり続けるのだろう。

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)