Google Home&Amazon Echoが国内上陸 スマートスピーカーの音楽鑑賞は“レコメンド”が鍵に?

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 10月5日にLINEのClova WAVE、10月6日にGoogle Homeの国内発売が開始。年内にはAmazon Echoも国内での発売が予定されており、日本におけるスマートスピーカー市場もいよいよ本格的な盛り上がりを見せそうだ。そこで最新ガジェットにも詳しい、音楽ライターの照沼健太氏にスマートスピーカーの国内進出について話を聞いた。まず照沼氏は生活に密着した部分でのスマートスピーカーの活用法について、次のように予測する。

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「これまで国内にあったスマートスピーカーは、先行発売されていたLINEのWAVEくらいでした。世界的にスタンダードなAmazon Echoが上陸するということで、スマートスピーカーの存在が一般にも広く認知され、市場も盛り上がっていきそうですね。音楽再生のほかにスマートスピーカーの活用で考えられるのは、IoT家電や照明、エアコンの操作、カーテンの開け閉めなどを指示すること。スマートスピーカーを通じた会話や、家電の操作による生活時間帯の把握によって、ターゲティングした広告を出していく可能性も高いです。またAmazon Echoは自社のECサイトと連携していますが、Google HomeもおそらくECサイトと提携していくのではないでしょうか。AmazonはEcho Lookというカメラを内蔵しているスマートスピーカーもあって、自分のコーディネートをカメラに映すとAIと連動して専門家がアドバイスをくれるんです」

 Amazonでは開発者がAlexaスキルを作成できる、Alexa Skills Kit及びAlexa Voice Serviceも展開していくことを明らかにしている。今後、生活に密着した部分以外にもスマートスピーカーの可能性はますます広がっていきそうだ。照沼氏は続けて、スマートスピーカーにおいて“レコメンド”が大きなキーワードになってくると語った。

「Netflix、Apple Music、Spotify……各サービスにコンテンツの数が多いので、レコメンデーションや人力によるキュレーションがより重要になっています。そこにスマートスピーカーによる情報が加わることで、これまでとは異なるレコメンデーションが可能になるのではないでしょうか。例えば今後は、Amazon Echoを通して映画のチケットを予約すると、その映画のサントラや監督が好きな音楽、ロケ地情報が表示されて、映画に関連した旅行プランがレコメンドされることもありえます。一方、AppleのHomePodは音楽再生に特化していて、ほかのスマートスピーカーとは少し異なる印象です。HomePodは『この曲でドラムを叩いているのが誰なのか』などの情報も教えてくれるようで、音楽好きには楽しい機能だと思います。レコードやCDと違って、ストリーミングで音楽を聴く場合はプロデューサーやサポートミュージシャンが誰なのか、どこのスタジオで録音したか、というのは気にして調べないと分からない情報ですよね。その情報を喋るだけでちゃんと提示してくれて、そのプロデューサーが作った他の曲や、そのドラマーが参加した名作などを教えてくれたら、音楽を聴く環境がかなり変化しそうです」

 レコメンデーションの進化により、音楽や映画を鑑賞する際、一つの作品をより深く知れると同時に、ほかの様々な作品も楽しめるようになっていきそうだ。最後に照沼氏は、スマートスピーカーの普及に期待を寄せつつ、今後の課題についても以下のように指摘した。

「とはいえ、現状ではあまり音声認識能力があまり高くないという声も聞きます。iPhoneがSiriよりもフリック入力の方がストレスがない場合があるのと同様に、すべてを音声入力で行えるようになるまでには時間がかかりそうです。今後、音声認識能力が向上して、スマートスピーカーとスムーズに会話が出来るようになることを期待したいですね」

 Google Home、Amazon Echoの相次ぐ国内上陸により、スマートスピーカー元年となりそうな2017年。果たしてどこまでその存在が浸透し、市場を盛り上げていくのか。エンタメ/音楽業界への影響も見逃せない。(村上夏菜)