中村敬斗はホンジュラス戦でハットトリックを達成する大活躍【写真:Getty Images】

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 インドで開催中のU-17W杯。8日にはグループEの2試合が行われ、フランスはニューカレドニアに7-1で快勝を収めた。

 グループステージ初戦ということもあり、背番号1〜11を並べる本気のメンバーで臨んだフランス。しかし、ニューカレドニアとの力の差は明らかだった。序盤から驚異のペースでゴールを積み重ねて前半だけで6-0と、初めてのFIFA主催の国際大会に出場するため自国の海外領土にあたる離島からやって来たアマチュア選手たちを意気消沈させた。

 自身のゴールこそなかったものの、3アシストの活躍でチームの勝利に貢献したフランスのFWヤシン・アドリは「チームにとって素晴らしい試合だった。勝てて幸せだ。内容はよかったが、簡単な試合ではなかった」と、7ゴール奪っての大勝を振り返った。試合を進めていく上で、終始圧倒しているが故の難しさがあったのかもしれない。

 右サイドを基本ポジションに、度々対峙したニューカレドニアの左サイドバックの裏を取り、正対しても個の突破で凌駕する。抜群のキック精度でセットプレーのキッカーを担当し、パワー、スピード、テクニック、高さ、インテリジェンスとあらゆる要素を高いレベルで備えていたアドリは、次の日本戦でもフランスのキーマンになるだろう。

 アドリ本人も「日本は非常に優れたチーム。今日の試合よりは確実に難しくなるだろう」と分析する。日本の映像はまだ見ていないというが、「日本がいいチームというのは知っている。印象はとてもいい。一昨年、このチームは日本と試合をして負けているからね。勝つために全力を尽くすよ」と、リベンジを意識しているようだ。

 2015年10月末、当時のU-16フランス代表は、現在U-17W杯に参加している日本代表の元になったU-15日本代表に国際親善試合で敗れ(2-3)、その約4ヶ月前に日本で開催されたインターナショナルドリームカップでも、フランス代表は日本代表に屈していた(1-3)。

 その時のU-16フランス代表にアドリの名前はなかったが、現U-17代表にも名を連ねるクラウディオ・ゴメスやマクセンス・カクレがいた。彼らも日本へのリベンジに燃えているかもしれない。

 普段はパリ・サンジェルマン(PSG)のU-19チームに所属しているアドリは、記者から「アドリアン・ラビオに似ているね」と問われると、「僕の兄弟みたいだよね。でもこの髪型はラビオを意識しているわけじゃないよ。自然なものだ(笑)」と、冗談で笑いを誘う余裕も見せた。

 ジネディーヌ・ジダンに憧れ、今年の夏にはブンデスリーガ移籍の可能性を蹴ってPSGに残留した長身の万能アタッカーが、決勝トーナメント進出と優勝を目指す日本の前に立ちはだかる。

(取材・文:舩木渉【グワハティ】)

text by 編集部