今年は日本とデンマークが外交関係を樹立して150周年を迎える年、それを記念してデンマークと日本の各地ではイベントが開催されています。10月7日・8日には、東京の豊洲公園で『DENMARK フェス&ウォーカソン』が開催されました。堅実女子の旅先としても人気の高いデンマーク、最近ではデンマーク語の「ヒュッゲ」という言葉が注目されています。「ヒュッゲ」とは「温かな居心地の良い時間や空間」を意味します。まさにギスギスしたストレスフルな日常から離れた、ヒュッゲな雰囲気に包まれた2日間のフェスでした。

雨上がりの澄んだ空気の中で始まった1日目、デンマークゆかりのブランドや関係企業がブースを出して人々をむかえます。

ニコライ・バーグマンが手掛けたフラワーゲート。木をベースにしているところが、なんとも北欧っぽい!

会場の真ん中にはアンプティサッカー(足に障害を持つ人々も楽しめるサッカー)のグラウンドが。

デンマークのシューズブランドeccoのブース横には、巨大シューズが。中は滑り台になっていて、子供たちに大人気。

デンマークと言えばLEGO!クルマを組み立てるワークショップも開催していました。

北欧アイテムを販売していたHYUGGEでは、デンマークの国民的キャラクター、ラスムス クルンプのグッズや絵本も!

このようにデンマークの王室御用達シューズとレザーグッズのブランドecco、おなじみのLEGO、子供向けの遊具が話題のbObles、日本初上陸のハーブティーを扱うTHE BREW COMPANY、グローバルヘルスケア企業のノボ ノルディスクファーマ、そしてVisitDenmark・WonderfulCopenhagen・SASなどデンマーク企業やブランドが勢ぞろい。北欧グッズやデンマークのデザインアイテム、ラスムス クルンプの商品を販売する、その名もHYGGE(ヒュッゲ)もありました。

飲食エリアではデンマークの絵本作家が名前の由来であるアンデルセン、カールスバーグ、ラスムス クルンプカフェなどが出店し、お腹も満たしてくれました。地元・江東区の商店からは佃宝、ペル・エ・メルも出店し、お弁当や「豊洲はちみつ」などを販売。食べ物や飲み物を購入して、海辺のベンチでのんびり過ごす人も多数いました。

アンデルセンではホットドッグを販売。コペンハーゲンっ子はホットドッグが大好きなのです。

ステージではピーター・ノアガードさんのパペットショーやノルディック複合メダリストの荻原次晴さんのトークショーも。会場内ではラスムス クルンプの着ぐるみが歩きまわり、一緒に写真を撮ったりとサービス満点。和やかな雰囲気の会場には、親子連れや北欧好きがのんびり過ごしていました。

デンマーク皇太子夫妻も参加するウォークイベント

2日目にはメインイベントのウォーカソンが開催されました。このウォーカソンとはウォーキングとマラソンを掛け合わせた造語で、ecco社が1999年より開始しているチャリティーウォーキングイベントなのです。「歩いて寄付をしよう」というテーマで、デンマークをはじめ世界70か国で開催しているのだとか。

開会式の前には、ノルディック複合メダリストの荻原健司さんとプロゴルファーの古閑美保さん、ラスムス クルンプに江東区のゆるキャラ・コトミちゃんがステージで準備運動をレクチャー。

コトミちゃん、がんばって動いてます!

そして、スペシャルゲストとしてデンマークのフレデリック皇太子とメアリー皇太子妃が登場。ウォーカソンの開会式が始まりました。

開会式でラスムス クルンプと握手をするフレデリック皇太子。メアリー皇太子妃のナチュラルなファッションがオシャレです。

ウォーカソンのコースは11.5kmのロングコースと5.6kmの段差無しのショートコースの2つ。どちらも水の都コペンハーゲンを意識した、水辺を巡りながら東京を味わう道のりです。皇太子夫妻はなんと、ショートコースを一緒に歩いて行かれました。

気さくにショートコースを歩かれる、皇太子夫妻。

晴天に恵まれ、時には汗ばむことも。でも、東京にはこんなヒュッゲな散歩道があったんだ、と再発見する道のりでした。ゴール後には箱にキューブを入れて、チャリティーのカウントをします。そして、参加者にはゴール証が配られました。

ゴール証には江東区長とデンマーク大使のサインが。

キューブを入れる荻原健司さんと古閑美保さん。

ゴール後には皇太子夫妻は場内を視察し、これまた気さくにブースでお話をされていました。肩肘はらないこの雰囲気は、デンマークならではなのかもしれませんね。

お着替えをされたメアリー皇太子妃、やっぱりオシャレです。

一通り視察をされた後は、着物ショーが始まり、デンマークをモチーフにした着物に拍手を送っておられました。

右端がデンマークの着物。髪の飾りもデンマーク仕様です。

着物ショーの後は、ウォーカソン チャリティー授与式が行なわれ、皇太子夫妻がNPO団体の代表者にそれぞれ授与されました。皇太子夫妻は会場を後にしましたが、ステージではデンマークへのチケットが当たる抽選が始まり、会場は期待に胸膨らむ人々でいっぱいに。これだけデンマークの魅力を伝えられたら、行きたくなりますよね。

DENMARKフェス&ウォーカソンは2日間で終了しましたが、日本とデンマークの外交関係樹立150周年記念イベントは、各地で開催中です。石川県の金沢21世紀美術館では11月5日まで「日々の生活ー気づきのしるしEveryday LifeーSigns of Awareness」が、千葉県のふなばしアンデルセン公園では10月29日まで北欧フェアを開催しており、「ラスムス クルンプ×ねぶた―日本×デンマーク友好のかたち―」の企画展があります。特別な年に、ヒュッゲな気分を味わいに行くのもオススメですよ。