韓国紙はPKで先制点を決めた大迫の活躍を取り上げた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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[キリンチャレンジカップ2017]日本 2-1 ニュージーランド/10月6日/豊田スタジアム

 ニュージーランドを2-1で下した日本の試合結果は、韓国でも報じられている。
 
「“試合終了3分前に決勝ゴール”日本、ニュージーランドに2-1勝利で脂汗」『sportalkorea』
 
「日本、ニュージーランドを相手にヒヤヒヤ勝利」『ヘラルド経済』
 
「日本、本田抜きでニュージーランドに辛勝」『デイリーアン』
 
 といった具合だが、特に目立つのはハリルホジッチ監督の采配にスポットを当てた記事だ。
 
『ブリッジ経済』は「本田を除いた日本、新たな希望を発見」と見出しを打った記事で、 “海外組の主軸”本田圭佑と岡崎慎司なしでも勝利し、ハリルホジッチ監督の指導力が注目されている」と報道。大迫勇也、久保裕也、武藤嘉紀を3トップに選抜し、香川真司をトップ下に置いたこの日の布陣について触れながら、「以前は本田の足下から攻撃がスタートしていたが、ハリルホジッチ監督の就任後は偏った攻撃は見られなくなった。中央と両サイドを適切に活用した変則的な攻撃にも長けている」と綴った。
 
 特に先制ゴールを挙げた大迫勇也については、「幅広い動きを見せてハリルホジッチ監督の皇太子として浮上した」と絶賛している。
 
 また、『MKスポーツ』は「“倉田が決勝ゴール”日本、ニュージーランドとの親善試合で2-1勝利」と題した記事で、「この日の試合では香川真司を中心としたラインナップで臨み、前半から活発な攻撃を展開した」と試合展開を振り返り、「終盤の集中力で日本が勝った」と締めくくっている。
 
 試合内容について詳しく分析した記事もあった。前出の『sportalkorea』は、「日本がゲームの主導権を握った。試合開始直後の前半7分に香川が打ったゴールポスト直撃シュートを皮切りに勢いづいた日本は、前半だけでも9本のシュートを放った」と紹介し、後半には長友佑都と小林祐希のシュートで流れを完全に掴んだと伝えている。
 
 一方、「“倉田が決勝ゴール”日本、ニュージーランドに2-1勝利」とヘッドラインを置いた『InterFootball』は少々辛口だ。
 記事では、「日本は香川が鋭い動きを見せたが、決定力不足が露呈し、チャンスを活かせなかった」と伝え、39分にカウンターから香川が突破を仕掛けたシーンなどを例として挙げている。「日本は小林と杉本を投入して攻撃に変化を加えた」とも評価した。
 
 ただ、ニュージーランド戦を見つめる韓国の視線には、嫉妬心のようなものが含まれているようにも見える。
 
 というのも、10月7日と10日にロシア、モロッコとの親善試合に臨む韓国の状況は、日本とはまったく異なるのである。今回の親善試合に選出されたメンバーは全員が海外組だ。順位争いが佳境を迎えているKリーグに配慮しての決断だというが、今年7月にシン・テヨン監督が新たに就任し、ロシア・ワールドカップに向けて様々な選手や戦術を試す絶好の機会をこれでは活かしきれない。
 
 しかも、韓国は現在、2002年の日韓ワールドカップで韓国を四強に導いたフース・ヒディングを代表の技術顧問に抜擢するという話題で持ちきりだ。
 
 ヒディングの登用はまだ確定していないが、それでも名将への期待感が高まっていることは、シン・テヨン監督にとっては大きなプレッシャーに違いない。結果を残せなければ、猛批判を浴びることは間違いないだろう。『スポーツ朝鮮』などは、「日本が羨ましい。ニュージーランド戦とハイチ戦でやりたい実験をすべてできるのだから」と嘆いているほどだ。
 
 そんな状況だからこそ韓国は、今回のニュージーランド戦にも余計に注目していたのかもしれない。10日のハイチ戦も、韓国から熱い視線が注がれそうだ。
 
文:李仁守(ピッチコミュニケーションズ)