課題を炙り出し、修正する。その繰り返しでチームが強くなることを吉田は知っているはず。ニュージーランド相手に苦戦はしたが、実り多きゲームだった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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[キリンチャレンジカップ2017]日本 2-1 ニュージーランド/10月6日/豊田スタジアム
 
 格下と見られるニュージーランドを相手に、一時は同点に追いつかれるなど苦戦はしたが、最後は途中出場の倉田秋の代表初ゴールで勝ち越すことができた。
 
「途中から出てきた選手たちも、意欲的に自分の特長を出そうという姿勢が見られて良かったと思います」
 
 この日はキャプテンマークを巻いてピッチに立った吉田麻也も、チームの勝利に胸を撫でおろしつつ、熾烈なサバイバルをポジティブに受け止めている。
 
 ただし、その胸中は満足には程遠く、むしろ危機感を募らせているようだ。
 
「失点はしましたし、リズムが悪い時もあった。こうやって勝っている時にしっかりと足もとを見つめ直して、改善点や修正点を見つけていかないといけない」
 
 そう考えられるのも、過去の経験があるからだろう。
 
「ワールドカップが近づけば近づくほど、負けた時に冷静に判断できなくなる可能性がある。勝った時こそ冷静に分析して、次につなげていかないと」
 
 ワールドカップ本番に向けて、すでに戦いは始まっている。結果だけにとらわれず、いかにその内容を見つめ直して、課題を炙り出し、修正できるか。そのプロセスを繰り返すことでチーム力はさらに高まっていく。
 
 そうした意味では、吉田自身が絡んだ失点も収穫として捉えられる。クロスを放り込まれ、ゴール前の競り合いに勝てなかった背番号22は、「もちろん、僕自身のミスでもある」としたしたうえで、「深くえぐられる前のところで止められたかもしれない」と振り返る。
 
 吉田には、失点につながるいくつかのエラーや問題点が見えているはずだ。それを考えても、実り多きテストマッチだった。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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