飼い主さんの病気や事故による不慮の死。もしくは高齢化に伴い、一人残されてしまうペットが多くいます。大切なペットを残して亡くなってしまう心残りは計り知れませんよね。

そんなペットのことを考え、自身の死後に「遺産相続」をしたいと考える飼い主さんが増えているそうです。遺産といえばお金が思い浮かびますが、自分ではお金を使えない犬へいったいどんな方法で相続すればいいのでしょうか。

今回は「ペットに遺産相続が出来る2つの方法」をご紹介します。

残されたペットたち

高齢化社会が進み、ペットの飼い主さんがお年寄りであるということ少なくありません。もしくは飼い主さんが若いとしても、突然の病気や不慮の事故で命を落とすということも考えられます。

そんな飼い主さんが不在となったペットたちはどうなるのでしょうか。家族や知り合いに自身の死後のお世話を頼んでいる方もいるかもしれませんが、ほとんどの場合が引き取り手をなくしたペットは殺処分されています。飼い主を突然失った上に、人間の都合で殺処分されてしまうペット。大事な家族の一員であるペットを残していくのは大きな心残りですよね。

アメリカと日本の違い

アメリカ

アメリカでは多くの州で飼い主の死後にペットへ一定の財産を相続させる制度が認められています。実際に飼い主の死後に約200ドルもの遺産を相続した犬がいました。犬には人間の子供と同じだけの権利が与えられているというアメリカならではのニュースとして、日本でも大きく報じられました。それ以外でも、州毎の法律で決められているように、ペットへ遺産を相続するといったことが当たり前になりつつあるのがアメリカのようです。

日本

日本ではどうでしょうか。法律上、日本におけるペットは「物」と定義されています。つまり飼い主の所有物の一つにすぎません。そのため日本の民法では、遺産の相続や遺贈を受けることができるのは相続人である「人」のみのため、ペット自身に遺産を相続させることはできません。遺言でペットへの相続を明記していたとしても、法律上は認められないということなのだそうです。

遺産相続の2つの方法

日本ではペットに対して直接的に遺産相続、分与は不可能であることが分かりました。しかし、いくつかの方法によって、遺産を相続するのと同じ状況を作ることができるようです。

”蘆管佞遺贈

「負担付き遺贈」とは、特定の人へ「財産の譲渡」と「債務の負担」をセットで託すことを遺言とする方法だそうです。財産となる遺産を渡す代わりに、何らかの負担を課せられるといったものです。つまり遺産を渡す代わりに、ペットの世話を依頼するという方法になります。遺言執行人を指定することができ、残されたペットがきちんとお世話されているのかを監視してもらうことができます。

実際には遺産を貰った人が、その後もペットの面倒をきちんとみてくれるかはわかりません。事前に信頼できる相手を見極めて、相続をする相手、監視をしてもらう相手を選定しておく必要があります。

▲撻奪反託による財産分与

ペット信託による財産分与を利用する方法がもう一つの方法だそうです。こちらは遺産を特定の信託管理人の管理下において、ペットの飼育費などを新しい飼主へ分配、利用してもらうといった制度です。この方法であれば遺産を他の人に渡さないため、被相続人の希望に近い形で遺産が利用されることになるようです。

まとめ

あまり考えたくないことではありますが、愛するペットを残して自身が死亡してしまうことは大いにありえます。

制度はあれど、遺産だけを受け取った後にペットは保健所へ持ち込むといったケースも多くあるそうです。残されたペットの飼育費用はもちろんですが、最大の問題は自分の代わりに「ペットを愛して面倒をみてくれる信頼できる人」を見つけておくことなのかもしれませんね。

自力ではいけないペットだからこそ、その飼い主として万が一のことを考えて準備をしておきたいものです。