12月追加利上げは織り込み済みか ドル円為替は地政学リスクとの綱引き

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 10月1週目が終了した。最終的には1ドル112円63銭でクローズしており、この1週間では大きな変動となってはいない。ただし113円台を大幅に上回る時間帯もあり、内容についてはよく熟考が必要だろう。

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 10月6日23:30(すべて日本時間)ごろにロシア通信から、北朝鮮において米国西海岸に到達可能なミサイル試射の準備が整ったという報道が入ると、リスクオフとなり、1ドル113円44銭まで上昇していたドルが一転売りの動きが強まり、23:55ごろには1ドル112円71銭まで急落した。

 地政学リスクへの警戒がこれだけ高まっているにも関わらず112円台を維持できた背景には、12月の追加利上げへの観測が強まってきたことがあげられる。6日21:30には9月雇用統計が発表されたが、大型ハリケーンの影響もあり、結果は-3.3万人という事前予想の+8.0万人を大きく下回るものであった。しかし平均時給が前月比+0.5%と事前予想の+0.3%を上回った。前年比でも事前予想の+2.6%を上回り、+2.9%であった。12月の追加利上げに向けて好材料と受け止められ、1ドル112円89銭から直後に1ドル113円32銭までドルは回復した。

 5:30にはジョーシ・カンザスシティー連銀総裁が「段階的な利上げは必要」とコメントし、21:44にはカプラン・ダラス連銀総裁が「9月雇用統計はハリケーンの影響」とコメントした。22:10にはボスティック・アトランタ連銀総裁が「強い雇用の成長は持続している」とコメントしている。日付の変わった7日0:18にはダドリー・ニューヨーク連銀総裁が「利上げは緩やかな軌道を続けるべき」と発言した。FRB高官からはタカ派発言が多く聞こえてくる。金利先物市場での12月年内追加利上げの確率はついに80%を突破した。

 来週、10月11日には9月19日・20日のFOMC議事要旨の公表がある。10月のバランスしシート縮小開始だけではなく、12月の追加利上げも実現することになればドルの下値は限定的になるだろう。問題はやはり北朝鮮との関係に絞られている。