スペイン北東部カタルーニャ州のピネダデマールで、同州独立をめぐる住民投票で使われた投票箱に花をささげるため列をつくる人々(2017年10月3日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】スペイン中央政府は6日、同国北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州で強行された独立をめぐる住民投票の最中に警官隊によって負傷させられた人々に対し、初めて謝罪した。カタルーニャ独立問題をめぐり、双方から危機終結に向けた歩み寄りの兆しが出ている。

 カタルーニャ自治州政府は住民投票の結果を受けて独立を宣言する構えを示しているが、スペインのマリアノ・ラホイ(Mariano Rajoy)首相はこれを阻止すると明言し、調停を求める声も一蹴していた。

 この問題は欧州の不安定化を招く恐れもある政治対立に発展しつつあるが、6日になって、双方に身を引く用意がある可能性を示す兆しが、初めて見え始めた。

 カタルーニャ自治州を激しく批判してきた中央政府は、住民投票で負傷者が出たことは遺憾だとし、危機を収束させるための措置として、同自治州での地方選挙の実施を提案した。

 一方、カタルーニャのカルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)州首相に近い同州政府閣僚のサンティ・ビラ(Santi Vila)氏も、ラジオ局Rac1に対し、中央政府によるさらなる締め付けを避けるために「停戦」を検討することも可能だと述べた。

 しかしスペインの経済界と中央政府はカタルーニャ自治州に対し経済的な圧力をかけ続けており、これまで同州を拠点としていたエネルギー企業ガス・ナトゥラル(Gas Natural)やサバデル銀行(Banco Sabadell)、カイシャバンク(CaixaBank)といった大企業が法人登記を州外に移転する方針を発表した。

 同州自治政府の指導者の一部は、9日の州議会本会議での独立宣言採択を期待しているが、州首相府報道官によるとプチデモン州首相は議会出席を延期し、時間を稼いで緊張緩和に努める姿勢を見せた。同氏が議会でどのような発言を行う予定だったかは不明だ。
【翻訳編集】AFPBB News