いずれもFIFAより30〜40年近く創立が古い英国4協会。W杯揃い踏みとなれば、17歳のペレが異彩を放ったあの大会以来となる。(C)Getty Images

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 大黒柱のガレス・ベイルを怪我で欠きながらも、ウェールズ代表が貴重な勝点3を掴んだ。

 土曜日、敵地トビリシでのジョージア戦は攻めあぐねがらも、49分にトム・トーレンスの豪快ミドルが決まって先制。その後も攻守両面でアグレッシブに戦い抜き、1-0の快勝を飾った。ワールドカップ欧州予選グループDの2位の座をキープしている。
 
 英国営放送『BBC』や高級紙『Guardian』など大手メディアがこぞって可能性を報じているのが、英国4協会での揃い踏みだ。つまり、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4代表チームがすべてワールドカップ本大会に駒を進められるかどうか。もし実現すれば、1958年のスウェーデン大会以来、60年ぶりの快挙となる(ちなみにウェールズは同大会に一度出場したのみ)。
 
 状況を簡単に整理してみよう。
 
 まずグループFのイングランドはすでに1位通過が決まり、本大会にストレートイン。同組のスコットランドは現在2位で、最終節のスロベニア戦に勝てばポジションを確保できる。
 
 北アイルランドも好調だ。こちらはグループCですでに2位が確定。全勝のドイツにこそ2敗を喫したが、それを除けば6勝1分けという安定ぶりを示している。
 
 そしてウェールズだ。グループDは混沌としている。ジョージア戦の勝利で2位の座を守り、3位のアイルランドも勝ったため1ポイント差は変わらず。一方で首位のセルビアは勝てば本大会出場が決まったが、敵地でオーストリアに2-3の逆転負け。よもやの初黒星を喫した。セルビアが勝点18、ウェールズが勝点17、アイルランドが勝点16。3チームに1位突破の可能性が残る唯一のグループとなったのだ。最終節はウェールズがホームにアイルランドを迎え、セルビアは同じく本拠地でジョージアと戦う。ややセルビアが優位な情勢だろうか。
 
 イングランド以外の3チームはプレーオフからの本大会行きを目ざすことになりそうだが、2位になればOKというわけではない。全9グループのうち、上位8チームが抽選で振り分けられ、4枚の切符を争うホーム&アウェー戦に進めるのだ。最下位は敗退で、危険水域にいるのがウェールズとスコットランドだ。

 10月6日時点での「2位ランキング」は以下の通り。ポルトガル、スウェーデン、ボスニア・ヘルツェゴビナの3チームは10月7日に試合を行なうため、結果が反映されていない。
 
1位 ポルトガル※ 勝点21 得失点差24
2位 イタリア 勝点20 得失点差12
3位 デンマーク 勝点19 得失点差12(総得点19)
4位 北アイルランド 勝点19 得失点差12(総得点17)
5位 クロアチア 勝点17 得失点差9
6位 ウェールズ 勝点17 得失点差8
7位 スコットランド 勝点17 得失点差5
8位 スウェーデン※ 勝点16 得失点差11
9位 ボスニア・ヘルツェゴビナ※ 勝点14 得失点差11
※=消化試合がひとつ少ない(10月7日開催)
 
 加えて、抽選の結果によっては3チームのうち2チームがぶつかる可能性も低くない。壮絶な「バトル・オブ・ブリテン」が繰り広げられるかもしれないのだ。
 
 1980年代はウェールズを除く3チームがメジャー大会で幅を利かせ、もっとも隆盛を極めた時代だ。その後はイングランドのみが国際舞台で存在を誇示してきたが、ここ数年は4協会が揃って快調で、昨年のEURO2016ではスコットランド以外の3チームが本大会にエントリー。今回のワールドカップ予選でもその勢いは衰えていない。
 
 はたして英国4協会、60年ぶりの揃い踏みなるか。英国国内のみならず、世界的な関心事となりつつある。