昇り調子の宇佐美にとって恩師の退団は手痛い。ハイパフォーマンスを維持できるか。(C)Getty Images

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 風雲急を告げる名門バイエルン・ミュンヘン。カルロ・アンチェロッティ前監督の正式な後任は現時点で未確定ながら、いずれにせよ、今シーズン終了後の就任をイメージしているようだ。
 
 10月6日に正式発表されたのは、2012-13シーズンに3冠を達成した名将ユップ・ハインケスの招聘。契約期間は今シーズンの終了までで、穏やかなリタイア生活を送っていた72歳の再登板が決まった。
 
 ハインケスが就任の条件に挙げていたのが、かつて長きに渡って苦楽を共にしたスタッフの再結集で、なかでも絶大な信頼を寄せた右腕の復帰を切望した。現在ドイツ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフでコーチを務めるペーター・ヘルマンだ。
 
 ヘルマンは全国スポーツ紙『Bild』の取材に応え、「ユップからは話をもらっていて、もちろん合流したいと考えている。上層部ともフリードヘルム(フンケル監督)とも話したよ。いま2部で首位だからね。このタイミングでフォルトナを離れるのは辛いけど、ユップとの仕事は格別なんだ」と語っていた。バイエルンが違約金を支払うことで合意。契約は友和的に解消されたようだ。
 
 このヘルマン・コーチは、現在フォルトナで輝きを取り戻しつつある宇佐美貴史の恩師である。バイエルン時代に薫陶を受け、今夏の移籍時には「決断した大きな理由はヘルマンさんがいたから」と明かすほど、心酔していた。リーグ戦4試合で2ゴールのハイパフォーマンスを陰で支えていた人物だ。
 
 ハインケスにとって欠かせないキーマンながら、フォルトナ、そして宇佐美にとってはなんとも手痛い退団となった。新天地での良き理解者だった“後ろ盾”を、早々に失なうことになるのだから。