槙野智章が自己分析「監督にとって難しい選手」 代表で“悩ましい存在”の理由とは?

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ロシアW杯を“ラストチャンス”と語る槙野 「夢で終わらせたくない」

 日本代表DF槙野智章(浦和レッズ)は、6日の国際親善試合ニュージーランド戦にフル出場し、2-1勝利に貢献した。

 昨年10月以来、約1年ぶりの出場となった槙野だが、吉田麻也(サウサンプトン)とセンターバックコンビを組んで決死のシュートブロックを見せるなど奮闘。競争の厳しいなかでも「夢だけど、夢で終わらせたくない。ラストチャンスだと思っている」とワールドカップ(W杯)への思いを語った。

 槙野は昨年10月のロシアW杯アジア最終予選で、オーストラリアとのアウェーゲームという大一番でスタメン起用されたが、ニュージーランド戦ではそれ以来の出場となった。

 2015年にバヒド・ハリルホジッチ体制の日本代表が発足以降、高い頻度で名前を連ねているものの、その招集ポジションはセンターバックやサイドバックで固定されていない。それは、岡田武史監督やアルベルト・ザッケローニ監督が率いていた頃から同じだった。だからこそ、槙野は自身の強みと課題をこう語る。

「過去の代表にもセンターバックやサイドバックで呼ばれて、起用する監督さんにとって非常に難しい選手なんだろうと自分でも思います。ただ、色々なポジションができるなかでも、一つのポジションの強みを出さないといけないし、ここでの強みが発揮できるというようなものを出さないと生き残れないと思う。ただ、色々なポジションができるというだけでは生き残っていけない。ハリルジャパンにずっと呼んでもらったなかで、たまに起用された時にでもしっかりと結果を残す計算できる選手にならないと」

「国内組は海外組に比べて…」の違いに言及

 そう決意をもって臨んでいた槙野だったが、チーム招集の24人の中でも日程の厳しさはトップだったかもしれない。何しろ、所属の浦和がAFCチャンピオンズリーグ、リーグ戦、天皇杯を含めて7連戦となり、その全てにフル出場したからだ。そして、その7戦のラストだったベガルタ仙台戦から中5日で、この2連戦の最初のゲームに起用された。しかし、槙野は「疲労のところは、自分では心配していなかったです。厳しい連戦ができるのはサッカー選手にとってもなかなかないことで、大歓迎です」と、むしろ喜びを語った。

 日本代表のセンターバックは、吉田がリーダーシップを発揮しており、そのパートナー選びがW杯本大会へ向けたテーマの一つになっている。昌子源と植田直通の二人は所属の鹿島アントラーズで4バックのセンターを常に務めているが、槙野は浦和で3バックの左ストッパーを長らく務め、現在は4バックの左サイドバックだ。自身が話したように、ユーティリティー性は強みでありながら、監督にとっては悩ましい存在とも言える。だが、それでも槙野には負けたくない思いがある。

「ワールドカップは、やっぱり夢ですよ。ただ、夢で終わらせたくない。30歳になって、個人的には最後のチャンスだと思う。自分のいる環境でしっかり結果を残しながら、この青いユニフォームを着て日の丸を背負う覚悟と責任で毎日を過ごさないといけない。国内組は海外組に比べて、厳しい環境とは言いづらいかもしれないからこそ、自分で常に良い緊張感を持ってやることが大事だと思う」

日本代表に「凄いスターはいない」と持論

 槙野は「日本代表というチームは、凄いスターはいないけど、チームがスター。チームが勝つために何をするべきかと考えてやり続けるのが大事だと思う」と、フォア・ザ・チームの精神を強調した。

 自身にとって夢の舞台をつかむために奮闘した90分間は、就任当初から目を掛けて招集を続けているハリル監督の目には、どのように映ったのだろうか。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images