格下のニュージーランドを相手に辛勝した日本。攻守ともお世辞にも褒められる内容ではなかった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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[キリンチャレンジカップ2017]日本 2-1 ニュージーランド/10月6日/豊田スタジアム

 格下のニュージーランドを相手になんとか勝って面目を保ったね。この試合は6人の交代が可能だったけれど、交代選手が入ってから躍動感が出てきた印象だった。

 逆に不甲斐なかったのが、先発メンバーたちだ。香川は序盤からチャンスを迎えながらシュートをポストに当てたり、久保なんて本調子には程遠かった。

 武藤も久しぶりに代表のピッチに立って期するものがあったはずなのに、ほとんど仕事ができなかったし、大迫はPKで1点取ったけど、前線で孤立するシーンが多かった。シュートもなかなか枠に行かなかったよね。

 守備もお世辞にも褒められない。なんと言っても、ニュージーランド相手に失点してしまったんだからね。左サイドを完全に崩されて、良いボールを上げられたうえに、警戒していた選手にまんまとやられてしまった。

 本来ならもっとレベルの差を見せつけて勝たなければいけない相手なのに、こういう拙い内容を見せられたら先が思いやられるよ。この試合で良かったことは、チケットが完売したことくらいじゃないかな。

 それに、選手にとってはここから本大会への生き残りを懸けて戦っていくんだろうけど、サバイバル感が全く伝わってこなかった。主力の川島や吉田、長友を90分間使う必要もなかったんじゃないかな。GKの東口や中村、初招集された車屋にもチャンスを与えても良かった。

 そもそも、メディアはこぞって“ワールドカップへのサバイバル”と見出しを打っていたけど、今回のニュージーランド、それから、10日に横浜で戦うハイチを相手にアピールしたところで、何にもならない。本大会へのテストと言えるのは、11月に対戦するブラジルやベルギーといったワールドカップに出場するような国とのマッチメイクのことを指すべきなんだ。

 まぁ、ハリルホジッチ監督もこの程度のレベルの相手に活躍したからといって、ワールドカップに連れていくとは思わないだろうけどね。とにかく、気に留めておきたいのは、今回の親善試合で良い活躍をしたところで正当な評価はできないということ。もし“サバイバル”って謳いたいなら、11月シリーズの2試合に使うべきだよ。
 とにかく、協会には興行のためにこういうマッチメイクをする考えを、いい加減改めてほしいね。結局、ハリルホジッチ監督になってからは、来月に戦うブラジルやベルギーのような骨のある相手と戦えていない。要は、この3年間を無駄にしてしまったんだ。

 11月の2試合を終えたら、翌月には東アジア選手権があるけど、それも本当の実力を測れる大会ではない。ワールドカップのドローがあって、年が明けたらあっという間に本大会がやってくる。

 失われた時間は取り戻せないし、今から騒いでもどうにもならない。協会としては、ブラジル・ワールドカップの反省を生かして強化を図ってきたつもりなのかもしれないけど、大してなにも変わってないんだ。変わったと言えるのは、監督と会長、それから技術委員長の顔ぶれくらいだろうね。

 そもそも、世界との実力差を埋められないまま本番を迎える流れは、今に始まったものではない。ワールドカップまでの4年間、興行のために試合をすればいいっていうマンネリ感が、協会にこびりついてしまっているんだ。だから、このままいけば、2022年のカタール大会までの流れも変わらないよ。「ロード・トゥ・ロシア」から「ロード・トゥ・カタール」になるだけだね。

 ワールドカップで負けているのに、結局日本は反省もせずに同じようなことを繰り返している。だから、ロシア大会で良い成績を残すには、いかに対戦相手に恵まれるかを、祈るしかないんじゃないかな。

【PHOTO】日本vsニュージーランドの美女サポーターたち♥