絶妙クロスで決勝点を演出したMF乾貴士 「適当に蹴った」発言の裏にある確かな根拠

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後半25分から途中出場 終盤にクロスを送り、酒井が折り返して倉田がゴール

「適当に蹴った」クロスながら、左サイドのチャンスメーカーとして、日本代表MF乾貴士(エイバル)が存在感を見せた。

 6日に行われたキリンチャレンジカップ、ニュージーランド戦で、後半25分から出場した乾は、MF倉田秋(ガンバ大阪)の決勝ゴールの起点として存在感を発揮。バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本が2-1と勝利した。

 1-1の同点の状況でFW武藤嘉紀(マインツ)に代わって左サイドに投入された乾。ロシア・ワールドカップ(W杯)出場を決めたオーストラリア戦では、リーガ・エスパニョーラで磨いた素早い守備の寄せでも貢献したが、この日は本来の持ち味で円熟味を増したドリブルスキルを遺憾なく発揮。対面したマーカーに揺さぶりをかけ、ゴール前にクロスを何度も送り込んだ。

「相手も疲れていましたし、チャンスは作れるかなと思っていました。左サイドからある程度攻めていて、(長友)佑都くんのサポートも使っていました。ああいった形が上手くできればチャンスはもっと作れると思います」

 その流れで生まれたのが後半42分のゴールだった。左サイドでボールを持った乾がワンフェイクで相手マーカーを置き去りにしてクロス。これをファーサイドのDF酒井宏樹(マルセイユ)が頭で折り返し、倉田がダイビングヘッドで押し込んだ。冒頭の“適当発言”は、常日頃から「楽しむ」という表現を用いる乾らしいユーモアを交えたものだったが、確かな根拠を持ったプレー選択だったことと、それに呼応したチームメートを称えている。

長友の上りに「こっちのセンスが問われる」

「(杉本)健勇もいましたし、あのへんに上げとけば誰かが合わせてくれるかなと思っていました。宏樹もよく入ってきてくれて、良いアシストをしてくれました。秋もしっかりゴールを決めてくれたので良かったですね」

 また乾は1列後ろの長友についても「あれだけ良いタイミングで上がってくれる。パスを出すだけで、こっちのセンスが問われる」と手応えを得ている。突破力に加えて連動性も見せた乾。プレー時間こそ20分強だったが、FW原口元気(ヘルタ・ベルリン)と繰り広げる“左の主翼争い”で持ち味を発揮した豊田スタジアムの夜だった。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images