ESSE編集部が長年の取材から導き出した「片づけ上手は貯め上手である」という法則。この言葉を地でいくのが、整理収納アドバイザーの井上リエさんです。4人暮らしながら、42平米のアパートですっきりと暮らし、年間150万円を貯めることに成功しています。
この成功は、いわば生活改善のたまもの。以前の井上さんは「部屋がごちゃごちゃ&お金を貯められない」という、今とは真逆の生活を送っていました。

「独身時代は実家暮らしのため、給料がそのままこづかいに。飽きっぽい性格のため、大好きな雑貨に月1〜2万円使ってしまっていました。結婚してからも家計はどんぶり勘定で、一向に貯まらず…。でも、二女の誕生で家が手狭になったことをきっかけに、家じゅうのものを見直したところ、不要なものがたくさんあることに気づいたんです」

収納を学ぶことで整理するクセがつくと、絶対量が把握でき、必要以上にものを買わなくなったそうです。管理の負担が減ると、家事も自然とラクに。今ではラべリングや定位置決めなどのちょっとした工夫で、ものの管理を徹底し、貯まる家計をキープしています。お金が貯まる押し入れ収納は、ラべリングと着回しがポイント

今回ESSE編集部では、井上さんに押し入れを見せたいただくことに。一般的に、奥行きがある押し入れは上手に使いこなすのが難しく、ものが入れっぱなしになったり、迷子のものが生じたり…。取り出しにくくて押し入れ内のものが使われなくなるという、負のスパイラルに陥ることもしばしば。しまい込んでおけば普段は中身が目につかないので、ダブル買いのやムダ買いの原因にも。つまり、押し入れ使いの改善は、家計の改善にもつながるのです。


井上さんは、押し入れには母娘3人の衣類を収納していますが、ご覧のとおりすっきり。手持ちの洋服を最大限に生かす工夫や仕組みづくりをして、余計なものを買わずにすませています。A、B、C、D各場所の収納術について、解説していきましょう。A:服はここに収まるだけにして、着回しを工夫する


引き出し1段が井上さんのオンシーズンの衣類スペース。ゆったり大きくたたんで重ねれば、シワがつかずアイロンいらずでしまうことができます。少しズラして洋服のバリエーションが見えるように収めることで、着たい服がパッと見つかりやすい工夫も。いちいちかきわけて探したり、探した際に生じた乱れを整えたりする手間を省くことができます。


自分のスタイルがあればおトクや流行に流されない”おトク”や流行に流されないポリシーも。「ベーシックな服を基本のアイテムにしています。それらを組み合わせ、柄のあるストールなどといった小物系で、コーディネートにアクセントをつけることにしています」と井上さん。オンシーズンの服は、この引き出しに入る分しか持たないというルールに。B:収納グッズはすぐに買わずに、代用品で検討


成長が早い子どもは、衣類の入れ替えが激しいもの。そのため、いきなり収納グッズを購入するのは避けることにしています。「収納グッズが必要そうだと感じたら、まずは紙袋やあき箱を使って仮置き。しばらく使ってみて、本当に便利になったか様子を見て、購入の検討します」。収納のために収納グッズを買うと、さらにものが増えて本末転倒。たとえ100円でもすぐに収納グッズに飛びつかず、ムダ買いを回避するのがポイントです。C:期間限定の衣類はサイズ表記で、ダブリ買いなし。買いどきも逃さない


保存期間が長い水着やフォーマルウエアは、ラベルにサイズを明記。「あることを忘れて、うっかり新調」…などいった失敗を防ぎます。また、大きさを把握しておけばセールで計画的に買いやすいので、節約ができるメリットも。D:置き場所のないものはなんでもボックスに入れ、もの探しの時間を節約


裁縫道具、DIYグッズ、あきビンなどの収納場所が決まっていないものは、専用の引き出しに収めるルールに。「1か所にまとまっているので見つけやすく、隙間時間に整理できます」。迷子をなくすことで、ものを最後まで使いきる、再利用するといった習慣を簡単に実践できるようになりました。

●教えてくれた人
【井上リエさん】
夫、長女、二女の4人家族。住まいは2DKのアパート。整理収納アドバイザーの資格を取得し、手狭な自宅を整えるうちに、ムダ買いがなくなり、お金が貯まる家計に

<撮影/難波雄史 取材・文/ESSE編集部>