「原安三郎コレクション 広重ビビッド」にて10月9日(月)までの期間限定展示/歌川広重「名所江戸百景 亀戸梅屋舗」1857年 原安三郎コレクション

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“芸術の秋”というように、秋は芸術の触れたくなる季節。“芸術の秋”というように、秋は芸術の触れたくなる季節。編集部がオススメする展示会をチェックして、いつもは異なる世界に触れてみよう。

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■ 「原安三郎コレクション 広重ビビッド」/ 開催中〜10月29日(日) / 北九州市立美術館 分館

日本財界の重鎮、原安三郎氏が収集した秘蔵の浮世絵コレクションを公開する。歌川広重の晩年の傑作シリーズ“六十余州名所図会”や“名所江戸百景”を中心に、葛飾北斎や歌川国芳らの希少な作品約250点を前後期に分けて紹介。いずれも保存状態が極めて優れる貴重な“初摺”ばかりだ。また展示する作品自体と、そこに描かれた場所の現時点を比較できる会場構成にも注目。全国各地の名所を幕末三大絵師の浮世絵でたどる。

[北九州市立美術館 分館] 福岡県北九州市小倉北区室町1-1-1 リバーウォーク北九州5F / 093-562-3215 / 10:00〜18:00(最終入館17:30) / 10月10日(火)休み / 一般1200円、高大生800円、小中生600円

■ 「熊日創立75周年記念 若冲と京の美術 細見コレクションの精華」/ 開催中〜11月12日(日) / 熊本県立美術館

京都市・岡崎にある細見美術館には、細見家三代によって収集された美術品を多数所蔵。なかでも伊藤若沖コレクションは、優れた作品として広く知られている。本展では若沖や琳派の絵画作品をはじめ、風俗画や物語絵など細見コレクションの優品を一堂に展示。熊本でほとんど展示されたことのない作品を数多く見ることができる。

[熊本県立美術館] 熊本市中央区二の丸2 / 096-352-2111 / 9:30〜17:15(最終入館16:45) / 月曜定休(祝日の場合開館、翌日休み) / 一般1000円、高大生800円、中学生以下無料

■ 「特別展 新・桃山展-大航海時代の日本美術」/ 10月14日(土)〜11月26日(日) /九州国立博物館

鉄砲伝来から鎖国まで、約1世紀の間に発展した桃山文化を特集。日本がアジアやヨーロッパと行ってきた交流の歴史を、華やかな名宝の数々とともに紹介する。特に織田信長、豊臣秀吉、徳川家康が愛した逸品に注目。中でも、狩野永徳や長谷川等伯など、安土桃山時代の巨匠の作品は必見だ。天下人3人を案内役に見立てる新しい視点から、目まぐるしく変動する時代情勢とその時代に生まれた芸術を存分に体感してほしい。

[九州国立博物館] 福岡県太宰府市石坂4-7-2 / 050-5542-8600 / 9:30〜17:00(金・土曜日〜20:00、最終入場は閉館の30分前) / 月曜定休 / 一般1600円、高大生1000円、小中生600円(金・土曜日の17:00以降は各200円引き)

■ 「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」/ 10月27日(金)〜12月10日(日) / 福岡県立美術館

15年に93歳で亡くなった水木しげる。漫画家として「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」など数々のヒット作を生み出しただけでなく、作品を通じて妖怪文化を広めた研究家としても高く評価された。本展では世に残した作品や貴重な資料など約390点を元に、彼の人生を振り返る。少年期の習作をはじめ、戦地で描いたスケッチや貴重なマンガ、妖怪画の原稿など、卓越した画力とメッセージ性がうかがえる作品を展示。また、エッセイ原稿や妖怪・精霊像コレクションなども公開する。

[福岡県立美術館] 福岡市中央区天神5-2-1 / 092-715-3551 / 10:00〜18:00(11月24日のみ〜20:00) / 月曜定休 / 一般1300円、高大生1000円、小中生600円

■ 「あそぶ浮世絵 にゃんとも猫だらけ」/ 10月28日(土)〜12月3日(日) / 宮崎県立美術館

猫が描かれた浮世絵版画を集めた展覧会。日本有数の浮世絵コレクションで知られる平木浮世絵財団の所蔵作品から、愛猫家として有名な歌川国芳などの“猫だらけ”の作品まで、全145点を展示する。優美な女性と猫が共演する美人画や奇想天外な化け猫図など幅広い一枚がそろっており、老若男女問わずに楽しめる。また、版画自体から垣間見られる江戸の人々と猫の愉快な暮らしぶりも、是非注目してほしい。

[宮崎県立美術館] 宮崎市船塚3-210 / 0985-20-3792 / 10:00〜18:00 / 月曜定休、11月24日(金)休み / 一般700円、小中高生400円

【九州ウォーカー編集部/文=川合知也(シーアール)】